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2025年度の調剤医療費は8兆7,242億円(3.8%増)、処方箋枚数は1.1%減|厚労省の集計から見る技術料・薬剤料・後発品割合

2025年度の調剤医療費は8兆7,242億円、処方箋枚数は1.1%減 転職・キャリア設計

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厚生労働省は2026年8月28日、2025年度(令和7年度)の調剤医療費(電算処理分)をまとめて公表しました。調剤医療費は8兆7,242億円で前年度より3.8%増えました。一方、処方箋の枚数は1.1%減っています。

この記事では、厚労省の資料の表から、薬局の薬剤師に関わる数字を抜き出して整理します。数字はすべて資料に載っているものだけで、原因の推測は控えています。

※出典:厚生労働省「令和7年度 調剤医療費(電算処理分)の動向」(2026年8月28日公表、9月16日の社会保障審議会医療保険部会の参考資料4)。毎月の数字は「最近の調剤医療費(電算処理分)の動向(令和7年度)」に掲載されています。

この記事の要点

  • 2025年度の調剤医療費は8兆7,242億円(+3.8%)
  • 処方箋枚数は8億8,669万枚(-1.1%)と減り、1枚当たりは9,839円(+5.0%)と増えた
  • 伸びたのは薬剤料(+4.5%)、とくに注射薬(+22.5%)。技術料は+2.1%
  • 技術料のうち調剤基本料は+7.1%、薬剤調製料は-1.1%、薬学管理料は0.0%
  • 後発医薬品の割合は年度末に数量ベース91.7%

全体の数字

項目2025年度前年度比
調剤医療費8兆7,242億円+3.8%
処方箋枚数(受付回数)8億8,669万枚-1.1%
処方箋1枚当たり調剤医療費9,839円+5.0%

調剤医療費は、2023年度8兆2,678億円、2024年度8兆4,008億円、2025年度8兆7,242億円と増えています。処方箋枚数は2021年度から2024年度まで増えていましたが、2025年度は減少に転じました(表Ⅰ-1)。

3月時点の1薬局当たりの処方箋枚数(全数)は1,276枚で、前年度の1,284枚とほぼ同じ水準でした(表Ⅰ-2)。職場の忙しさを処方箋枚数で見るときの考え方は薬局の忙しさは処方箋枚数と薬剤師数で分かる?で解説しています。

何が伸びたのか:薬剤料と技術料

調剤医療費は、薬局の仕事への報酬にあたる「技術料」と、薬の代金にあたる「薬剤料」などに分かれます(表Ⅰ-3)。

内訳2025年度の総額前年度比
技術料2兆3,730億円+2.1%
 調剤基本料8,224億円+7.1%
 薬剤調製料3,936億円-1.1%
 加算料562億円-4.9%
 薬学管理料1兆1,008億円0.0%
薬剤料6兆3,343億円+4.5%
 内服薬4兆8,292億円+2.8%
 注射薬8,137億円+22.5%
 外用薬6,565億円-1.1%
特定保険医療材料料170億円+3.0%

※資料の注によると、調剤基本料には地域支援体制加算、連携強化加算、後発医薬品調剤体制加算、在宅薬学総合体制加算、医療DX推進体制整備加算などが含まれます。

処方箋1枚当たりでみると、技術料は2,676円(+3.2%)、薬剤料は7,144円(+5.7%)でした。薬剤料のうち内服薬は5,450円(+4.0%)、注射薬は918円(+23.8%)です(表Ⅰ-4)。

内服薬は「日数」が伸びた

厚労省は、内服薬の処方箋1枚当たり薬剤料の伸びを3つの要素に分けています(表Ⅱ-2)。2025年度は、1枚当たりの薬の種類数が+0.3%、1種類当たりの投薬日数が+3.2%、1種類1日当たりの薬剤料が+0.4%でした。種類や単価よりも、1回に出す日数の伸びが大きかったことになります。

年齢別:75〜79歳が大きく増えた

年齢別の調剤医療費では、75歳以上80歳未満が1兆1,365億円で前年度より9.0%増え、全体の13.0%を占めました。一方、70歳以上75歳未満は8,752億円(-2.3%)、0歳以上5歳未満は1,546億円(-6.3%)と減っています(表Ⅰ-1)。

処方箋枚数でも、0歳以上5歳未満は-11.0%、5歳以上10歳未満は-9.8%と、子どもの枚数の減少が目立ちました。小児科の処方箋が多い薬局では、受付の動きを確かめておくとよいでしょう。

都道府県別:1枚当たりの額

処方箋1枚当たりの調剤医療費は、全国平均9,839円に対し、都道府県で差があります(表Ⅳ-3、薬局の所在地で集計)。

都道府県1枚当たり
高い高知11,702円
北海道11,645円
福井11,617円
低い佐賀8,621円
奈良9,041円
福岡9,118円

後発医薬品の割合

2025年度末(2026年3月)の後発医薬品の割合は、数量ベース(新指標)で91.7%(前年度差+1.0ポイント)、薬剤料ベース(新指標)で75.9%(-1.8ポイント)でした(表Ⅴ-1)。後発医薬品調剤率は82.4%です。

薬剤師として見ておきたいこと

  • 処方箋は減り、1枚の重さは増えた:枚数が1.1%減る一方で、1枚当たりの額は5.0%増え、内服薬の投薬日数も伸びている
  • 注射薬の伸びが大きい:薬局で扱う注射薬の薬剤料は8,137億円(+22.5%)で、薬剤料の中で最も伸び率が高い
  • 技術料は調剤基本料が伸び、調製料・管理料は横ばい:加算を含む調剤基本料が+7.1%。勤め先の薬局がどの加算を取っているかで、評価の受け方が違ってくる

同じ時期の民間側の数字として、ドラッグストアの調剤販売額(経産省 商業動態統計)は2026年9月に前年同月比9.1%増でした。門前・敷地内など薬局の立地による違いは敷地内薬局で働く薬剤師の年収・キャリアでも扱っています。

よくある質問

Q. 2025年度の調剤医療費はいくらですか?

厚生労働省の「令和7年度 調剤医療費(電算処理分)の動向」によると、8兆7,242億円で、前年度より3.8%増えました。電子レセプトで処理された分の集計です。

Q. 処方箋の枚数は増えましたか?

2025年度の処方箋枚数(受付回数)は8億8,669万枚で、前年度より1.1%減りました。一方、処方箋1枚当たりの調剤医療費は9,839円で5.0%増えています。

Q. 薬局の技術料はどう変わりましたか?

技術料の総額は2兆3,730億円(+2.1%)でした。内訳は、調剤基本料が8,224億円(+7.1%)と伸びた一方、薬剤調製料は3,936億円(-1.1%)、薬学管理料は1兆1,008億円(0.0%)でほぼ横ばいでした。

Q. 後発医薬品(ジェネリック)の割合は?

2025年度末(2026年3月)の数量ベース(新指標)で91.7%(前年度差+1.0ポイント)、薬剤料ベースでは75.9%(-1.8ポイント)でした。

まとめ

  • 2025年度の調剤医療費は8兆7,242億円(+3.8%)。処方箋枚数は-1.1%、1枚当たりは+5.0%
  • 伸びの中心は薬剤料(+4.5%)で、注射薬は+22.5%。内服薬は投薬日数が+3.2%
  • 技術料は+2.1%。調剤基本料+7.1%、薬剤調製料-1.1%、薬学管理料0.0%
  • 後発医薬品の割合は年度末の数量ベースで91.7%

業界のほかの動きは薬剤師業界ニュース解説まとめで紹介しています。処方箋の枚数や在宅の有無など、職場の様子を担当者に確かめてもらいながら探したい場合は、ファルマスタッフとレバウェル薬剤師の比較も参考にしてください。

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