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住宅ローンの返済が苦しい薬剤師へ|変動金利はいつ・いくら上がる?金利は変えられないから、まず収入を見直す

住宅ローンの返済が苦しい薬剤師へ 転職・キャリア設計

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

「変動金利の住宅ローン、このまま金利が上がり続けたらどうしよう」。日銀の利上げが続き、住宅ローンの返済が気になり始めた薬剤師の方も多いのではないでしょうか。

両学長の「リベラルアーツ大学」の動画(【金利サバイバル】「ウチの住宅ローン、いつから・いくら増える?」変動金利の重要ポイント3選)では、変動金利の決まり方と、金利が上がったときの返済額の変わり方、対策が解説されています。動画が挙げる対策の王道は「家計の見直し」、つまり収入を増やし、支出を減らすことです。

この記事では、動画のポイントを整理したうえで、薬剤師が住宅ローンの返済に備えるために、まず「自分の収入を上げられないか」を転職活動で確かめる考え方を紹介します。

この記事の要点

  • 日銀は2026年9月、政策金利を1.25%程度に引き上げた。変動金利の住宅ローンの金利は、その流れで上がっていく
  • 多くの変動金利の住宅ローンには「5年ルール」「125%ルール」があるが、利息が減るわけではない。総返済額は増える
  • 4,000万円・35年の場合、金利が0.5%から1.5%になると、毎月の返済は約1万9,000円、総返済額は約780万円増える計算
  • 金利は自分では変えられない。変えられるのは収入と支出。薬剤師は、転職で収入の条件を見直せる余地がある職種
  • 転職活動は「辞める前提」でなくてよい。在職中に求人を比べ、今の収入が相場と比べてどうかを知ることから始める

動画のポイント:変動金利は「自分では止められない」

動画では、住宅ローンの変動金利は次の流れで決まると説明されています。

  1. 政策金利(日本銀行が決める)
  2. 短期プライムレート(銀行が信用力の高い企業に短期で貸すときの金利)
  3. 基準金利(銀行が決める住宅ローンの基準になる金利)
  4. 引き下げ幅(借りる人ごとの割引。原則として借りたときから変わらない)

日本銀行は2026年9月18日、政策金利(無担保コールレートの誘導目標)を1.0%程度から1.25%程度に引き上げました(日本銀行「金融市場調節方針の変更について」)。政策金利が上がると、短期プライムレート、基準金利と順に上がり、変動金利で借りている人の金利も上がります。引き下げ幅は原則として変わらないので、基準金利が上がった分だけ、自分の金利も上がります。

動画の言葉を借りれば、この流れは個人ではどうにもなりません。だからこそ、自分で変えられることに目を向ける必要があります。

金利が上がると、返済はいつ・どれくらい変わるか

金利の見直しは、一般に年2回

動画では、変動金利は一般に年2回(4月1日と10月1日を基準にする金融機関が多い)見直され、新しい金利は数か月後の返済から反映されると説明されています。具体的な時期は、借りている金融機関の契約で確かめましょう。

5年ルールと125%ルール

変動金利・元利均等返済の住宅ローンの多くには、急に返済額が増えないようにする2つのルールがあります(三菱UFJ銀行「住宅ローンの5年ルール・125%ルールについて知りたい。」)。

ルール内容注意点
5年ルール金利が変わっても、返済額は5年ごとにしか見直さない返済額の中の利息の割合が増え、元金の減りが遅くなる
125%ルール見直し後の返済額は、それまでの返済額の1.25倍までに抑える抑えた分は後で払う必要がある(未払利息が残ることもある)

元金均等返済の場合や、こうしたルールを採用していない金融機関では、金利の上昇がそのまま毎月の返済額に反映されます。自分のローンがどちらかは、契約書や金融機関のサイトで確かめましょう。

動画でも強調されているように、これらのルールは返済額の急な増加を後ろにずらすだけで、払う利息そのものを減らしてくれるわけではありません。

いくら増えるのか:金利別の返済額の計算例

元利均等返済で、金利が全期間同じだと仮定して計算すると、次のようになります(実際の返済額は、金利の動きや契約の条件によって変わります)。

4,000万円・35年で借りた場合

金利毎月の返済額総返済額
0.5%約10万3,800円約4,361万円
1.0%約11万2,900円約4,742万円
1.5%約12万2,500円約5,144万円
2.0%約13万2,500円約5,565万円

5,000万円・30年で借りた場合

金利毎月の返済額総返済額
0.5%約14万9,600円約5,385万円
1.0%約16万800円約5,790万円
1.5%約17万2,600円約6,212万円
2.0%約18万4,800円約6,653万円

4,000万円・35年なら、金利が0.5%から1.5%に上がるだけで、毎月の返済は約1万9,000円、総返済額は約780万円増えます。毎月約1万9,000円は、年にすると約22万円です。これを支出の削減だけでまかなうのは、簡単ではありません。

動画が挙げる対策と、薬剤師が先に考えたいこと

対策内容考えておきたいこと
家計の見直し収入を増やし、支出を減らす支出の削減には限りがある。収入を増やせる余地を先に確かめる
繰上げ返済手元の資金で元金を早めに返す毎月の負担を軽くしたいなら、返済額軽減型(動画のおすすめ)
借り換えより低い金利のローンに乗り換える手数料を含めた総額で得になるかを試算する
売却家を売ってローンを清算する最後の選択肢。専門家と相談して判断する

このうち、毎月の返済に直接効くのは「収入を増やす」ことです。繰上げ返済も借り換えも、元手や審査が必要になります。そして薬剤師は、収入の条件を転職で見直しやすい職種の一つです。

薬剤師の収入の目安を知る

厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」では、役職者を除く一般労働者の薬剤師(全国)の平均は次のとおりです(e-Stat 賃金構造基本統計調査、都道府県別参考表4)。

項目薬剤師(役職者を除く・男女計)
平均年齢38.2歳
平均勤続年数6.6年
きまって支給する現金給与額(月)37万6,700円
年間賞与その他特別給与額78万9,400円
年収の目安(月額×12+賞与)約531万円

これはあくまで平均です。同じ薬剤師でも、地域、職場の種類、手当、残業の有無などで、収入は大きく変わります。自分の収入がこの水準と比べてどうか、同じ地域・同じ経験の求人と比べてどうかを知ることが、最初の一歩です。

なぜ「まず転職活動」なのか

ここで言う転職活動は、「すぐに辞める」ことではありません。在職中に求人を集めて比べ、今の収入と条件が相場と比べてどうかを確かめることです。

  • 今の職場で昇給が見込めないなら、同じ働き方のまま収入を上げられる求人があるかを知ることができる
  • 管理薬剤師手当、住宅手当、地域手当など、手当の付き方で手取りが変わることがある
  • 求人を比べた結果、今の職場の条件が悪くないと分かれば、安心して返済計画を立てられる
  • 紹介会社を使えば、給与の交渉や、自分では聞きにくい条件の確認を担当者に頼める

給料が上がりにくい職場の特徴と見分け方は、薬剤師の給料が上がらない理由と対策で紹介しています。

住宅ローンがある人の転職で、気をつけたいこと

気をつけたいこと理由
借り換えは、転職の前に検討する住宅ローンの審査では、勤続年数を確認されることがある。転職の直後は審査が通りにくくなる場合がある
年収は「総額」だけでなく「月々の手取り」で比べる賞与の割合が高いと、月々の返済に回せる額は思ったほど増えないことがある
手当の支給条件を確かめる住宅手当や管理薬剤師手当は、条件によって支給されないことがある
転勤の有無を確かめる持ち家がある場合、転勤があると二重の住居費がかかることがある
試用期間中の給与を確かめる試用期間中は給与が低く設定されていることがある

内定後は、労働条件通知書で給与と手当の内訳を確かめましょう。確かめ方は労働条件通知書のチェックポイントで紹介しています。

転職以外に、収入を増やす方法

  • 今の職場で、昇給や手当の条件を上司に相談する(管理薬剤師への登用、資格手当など)
  • 就業規則で認められていれば、休日に単発の派遣やアルバイトをする
  • 配偶者が働く時間を増やす

副業をするときの就業規則と住民税の注意点は薬剤師の副業はバレる?、パートの時給の目安は薬剤師パートの時給相場で紹介しています。

なお、返済がすでに難しくなっている場合は、延滞する前に、借りている金融機関に早めに相談しましょう。返済期間の延長など、条件の変更を相談できることがあります。

転職活動の進め方(在職中にできること)

  1. 今の手取り、毎月の返済額、金利が上がったときの返済額の見込みを書き出す
  2. 「月にあと何万円の手取りが必要か」を決める
  3. 転職エージェントに登録し、今の働き方のまま収入が上がる求人があるかを相談する
  4. 紹介された求人を、月々の手取り・手当・転勤・勤務時間で比べる
  5. 条件がよい求人があれば応募し、内定後に書面で条件を確かめてから退職を決める

在職中の転職活動が職場に知られないための注意点は、在職中の転職活動が職場にばれないためにで紹介しています。

よくある質問

Q. 変動金利から固定金利に変えた方がいいですか?

動画でも、将来の金利は誰にも読めないため一概には言えないとされています。固定金利に借り換える場合は、手数料を含めた総額と、今後の金利の見通しを金融機関や専門家と一緒に試算しましょう。

Q. 5年ルールがあるなら、すぐには困らないのでは?

毎月の返済額は5年間変わらなくても、その中の利息の割合は増えていき、元金の減りが遅くなります。5年後に返済額が上がるほか、総返済額も増えます。早めに備えることが大切です。

Q. 転職すれば年収は必ず上がりますか?

必ず上がるとは限りません。地域や職場の種類、経験によって違います。だからこそ、在職中に求人を比べ、収入が上がる求人があるかを確かめてから判断しましょう。

Q. 住宅ローンを組んだばかりでも転職して大丈夫ですか?

ローンの契約内容によっては、勤務先の変更を届け出る必要があることがあります。借り換えを考えている場合は、転職の前に検討するのが基本です。不安なときは借りている金融機関に確かめましょう。

まとめ

  • 政策金利は1.25%程度に上がり、変動金利の住宅ローンの金利も上がっていく
  • 5年ルール・125%ルールは返済額の増加を後ろにずらすだけで、総返済額は増える
  • 金利は変えられないが、収入は変えられる。薬剤師は転職で収入の条件を見直せる余地がある
  • まずは在職中に求人を比べ、今の収入が相場と比べてどうかを知る
  • 借り換えを考えているなら転職の前に。返済が難しいときは金融機関に早めに相談する

住宅ローンの返済に備えて収入の条件を見直したい場合は、薬剤師の転職エージェントの選び方と比較で、自分に合う相談先を選んでください。給与の交渉や条件の確認を任せたい場合は、ファルマスタッフとレバウェル薬剤師の比較も参考になります。

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