※本記事には広告を含みます。
保育の話です。 4歳児と5歳児の職員配置基準が、子ども30人に保育士1人から、25人に1人へ改善されました。2024年度の見直しです。 加算措置も新しく作られました。人を増やした園に、その分のお金が回る仕組みです。 ただ、この改正には但し書きがついています。 当分の間は、従前の基準で運営することも妨げない。 基準は変わった。でも、変えなくてもいい。
「変えてもいい」と「変えなければならない」は、まったく別のものです
長く変わらなかった基準の改正だと聞くと、現場が一斉に変わったように思えます。
💊 薬剤師転職をお考えなら
実際には、そうはなりません。
経過措置がある以上、人を増やすかどうかは各法人の判断になります。増やせば人件費が増えます。加算はつきますが、採用そのものが難しい状況は変わりません。
だから、同じ制度の下で二種類の職場が生まれます。25人に1人にした園と、30人に1人のままの園です。
求人票だけで実際の配置が分からなければ、時間帯ごとの人数も質問すると具体的になります。
薬局でも、制度と実際の体制を分けて確認する
制度の文章を読んでいると、「できる」と書いてある部分と「しなければならない」と書いてある部分があります。
在宅への対応、かかりつけとしての関与、電子処方箋への対応、地域連携薬局の認定。
これらはそれぞれ異なる制度です。薬局として守るべき法令上の義務と、個別の認定・報酬を得るための要件を混同しないことが大切です。
この記事では保育と薬局の法制度が同じだと論じているわけではありません。制度改正後に職場の体制を確認する、という視点の参考にしています。
取り組みの状況や実施できない理由は、職場ごとに確認する必要があります。
制度の名前だけで職場の働きやすさを判断しないようにしたいところです。
但し書きに乗り続ける会社には、共通点があります
判断の話なので、制度の有無ではなく、これまで何をしてきたかで見てください。
- ① 制度が変わったとき、社内で説明があったか(あったとして、それは「変わりません」で終わったか)
- ② 加算や算定要件を満たすために、実際に人や設備を増やしたことがあるか
- ③ 「できる規定」のうち、実際に手をつけたものが一つでもあるか
- ④ やらないと決めた場合に、その理由が説明されているか
- ⑤ 認定や届出の取得状況を、社員が知っているか
④が特に大事です。やらない判断そのものが悪いわけではありません。説明がないことが問題です。
説明がない場合でも、検討していないとは限りません。まずは方針や検討状況を質問してみてください。
お金がついても、人が増えるとはかぎりません
配置基準の改善には、加算措置がセットで用意されました。人を増やした分の経費が回るようにするためです。
加算があっても、必要な人材を採用できるとは限りません。実際の配置状況は園ごとの確認が必要です。
募集を出しても応募が来ない。来ても条件が合わない。そういう状態では、加算だけあっても人は増えません。
これは薬局でも同じです。算定できる点数が増えても、そのために必要な人員や体制が用意できるかどうかは別の話になります。
だから見るべきなのは、加算が取れるかどうかではなく、加算を取るために会社が実際に何を動かしたかです。
「取れるようになりました」で終わっている場合、増えたのは業務だけということが起こります。
基準のほうから来てくれることは、ありません
長い期間を経た制度の見直しです。
4・5歳児の配置基準が2024年度に見直されました。しかも動いたあとに但し書きがついています。
制度が自分の職場に届くのを待つという選択は、待っている期間そのものがコストになります。
その間にも、自分の年齢は上がり、経験できる業務の幅は職場の方針で決まっていきます。
制度は変わります。ただ、変わったときにそれを使う会社にいるかどうかは、別の問題です。
確かめる順番があります
STEP1 この2年で制度が変わったことについて、会社から説明があったかを思い出してください。なければ、それが一つ目の情報です。
STEP2 自分の職場が取得している認定や届出を確認してください。分からないなら、聞いてみてください。答えられない上司なら、それも情報です。
STEP3 同じ地域の他社が何を取得しているかを見てください。医療情報ネットや各社の公開情報を確認し、分からない点は直接問い合わせてください。
▶ あわせて読みたい:【調剤報酬改定2026】薬局薬剤師の年収“480万円停滞”が警告サインに
体制の違いは、具体的な質問で確認する
体制を比較するときは、制度改正後に採用・教育・設備をどう変えたかを確認してみてください。
どちらの側の会社かは、外からは見えません。求人票に載るのは条件だけで、「制度が変わったときに何をした会社なのか」までは書かれないからです。
エージェントを利用する場合は、応募前に確認可能か相談できます。情報が得られない項目は、面接や職場見学で直接確かめてください。「今すぐ転職する」ではなく「今の条件が業界の中でどのあたりか知りたい」という相談の仕方で構いません。
自分の市場価値がいくらなのかを知るだけでも、判断材料になります。登録・相談は無料です。
▶ 働き方を比較する参考記事:【必見】企業薬剤師という選択肢|病院・薬局に限界を感じたあなたへ
まとめ|制度が変わっても、職場が変わるとはかぎりません
4・5歳児の保育の配置基準は2024年度に変わりました。それでも、当分の間は今まで通りでよいことになっています。
制度の改正は、変わる会社と変わらない会社を分けるきっかけにすぎません。
あなたの職場は、直近の制度改正で何を変えたでしょうか。
何が変わり、何が変わらなかったのか。理由と今後の予定まで確認することが、働き方を考える材料になります。
職場の体制を、応募前に確認する
ファルマスタッフで求人情報を確認する場合は、給与に加えて人員配置、教育体制、担当する業務も相談項目に入れてみてください。紹介できる求人や確認できる情報は地域・時期・募集条件によって異なります。
▶ 薬剤師転職エージェントおすすめランキング2025で転職エージェント全社を比較する
関連記事
- 薬剤師の転職サイトと転職エージェントの違い【2026年版】どっちを使うべきか徹底比較
- ファルマスタッフとレバウェル薬剤師を徹底比較【2026年版】どちらに登録すべき?
- 半年で49,794件──ヒヤリハットは「あなたが不注意だから」起きているのではありません
参考資料
制度については2026年9月10日に公開資料を確認しました。4・5歳児の配置基準と経過措置の説明は、こども家庭庁「こどもまんなか実行計画2026」の策定に向けてを参照しています。施設ごとの適用や運用は自治体・施設に確認してください。
執筆・運営:ぴろしき(薬剤師・薬局長)。職場の条件や制度の適用は勤務先ごとに確認してください。



コメント