痛風発作の薬・コルヒチン錠の用法及び用量が変わりました。痛風発作の緩解に使う場合、これまでの「1日3〜4mgを6〜8回に分割」から、「1回0.5〜1.0mgを1日1回又は2回、ただし1日の総投与量は1.5mgを超えないこと」になりました。2026年6月2日に承認され、厚生労働省は同じ日に、承認された用量を超えて投与しないよう求める留意事項を通知しています。
1日1.5mgを超える高用量を使った患者さんで、死亡に至った症例が報告されていることが背景にあります。この記事では、変更の中身と、処方監査や服薬指導で確かめておきたいことをまとめます。
※2026年11月5日時点で、厚生労働省の通知(PMDA掲載)とその別紙をもとにしています。処方を変えるかどうかは処方医の判断です。最新の情報は電子添文で確かめてください。
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この記事の要点
- コルヒチン錠0.5mg「タカタ」の痛風発作の緩解の用量が、1回0.5〜1.0mgを1日1〜2回、1日総量1.5mgまでに変わった(2026年6月2日承認)
- 改訂前は「1日3〜4mgを6〜8回に分割、適宜増減」だった
- 警告に「承認された用量を超えて投与しないこと」が入った。1日1.5mgを超える高用量で死亡例が報告されている
- 痛みが改善したら速やかに中止すること、中毒症状があれば速やかに受診するよう指導することも求められている
用法及び用量はどう変わったか
| 効能 | 改訂前 | 改訂後 |
|---|---|---|
| 痛風発作の緩解 | 1日3〜4mgを6〜8回に分割経口投与。年齢、症状により適宜増減 | 1回0.5〜1.0mgを1日1回又は2回経口投与。ただし、1日の総投与量は1.5mgを超えないこと |
| 痛風発作の予防 | 発病予防には1日0.5〜1mg、発作予感時には1回0.5mg | 1日0.5〜1mg、発作予感時には1回0.5mg(内容は同じ) |
| 家族性地中海熱 | (変更なし) | (変更なし) |
0.5mg錠に置きかえると、痛風発作の緩解は「1回1〜2錠を1日1〜2回、1日3錠まで」になります。
出典:「コルヒチンの使用にあたっての留意事項について」別紙(電子添文の改訂前後)
警告と注意も書きかわった
| 電子添文の項目 | 改訂後の主な内容 |
|---|---|
| 1. 警告 | 1日1.5mgを超える高用量を投与した患者と重度腎機能障害患者で、重篤な中毒症状(胃腸障害、血液障害、腎障害、肝障害など)を発現し、死亡に至った症例が報告されている。承認された用量を超えて投与しないこと。重度腎機能障害患者への投与は、臨床上やむを得ない場合を除き避けること |
| 7. 用法及び用量に関連する注意 | 承認された用量を超えて投与しないこと。痛風発作の緩解では、1回量・1日量・投与期間は国内の最新のガイドラインを参考にし、疼痛が改善したら速やかに中止すること |
| 8. 重要な基本的注意 | 悪心・嘔吐、腹部痛、下痢、咽頭部・胃・皮膚の灼熱感、血尿、乏尿、筋脱力などの症状があれば、速やかに医療機関を受診するよう指導すること |
| 11.1 重大な副作用 | コルヒチンによる中毒症状。1日1.5mgを超える高用量の患者や腎機能障害患者などで血中濃度が上がり、重篤な中毒症状を発現する可能性がある。本剤は強制利尿や血液透析では除去されない |
改訂前の警告は「1日1.5mgを超える高用量の投与は、臨床上やむを得ない場合を除き避けること」でした。今回、用法及び用量そのものの上限が1.5mgになり、「承認された用量を超えて投与しないこと」という書き方に変わっています。
出典:厚生労働省「コルヒチンの使用にあたっての留意事項について」(医薬薬審発0602第1号・医薬安発0602第1号、2026年6月2日)
通知では、製造販売業者に対し、遅くとも3か月以内に医療機関や薬局への周知を徹底するよう指示したとしています。
薬局で確かめておきたいこと
- 処方監査の上限値:監査システムや薬品マスタの1日最大量が、改訂前の設定のままになっていないか確かめる。痛風発作の緩解で1日1.5mg(0.5mg錠3錠)を超える処方は、処方医に確かめる
- 「発作時」の頓用の処方:頓用で出ている場合は、1回量と1日の上限を患者さんにはっきり伝える。痛みが改善したら中止することも添える
- 腎機能:重度腎機能障害患者への投与は臨床上やむを得ない場合を除き避けることとされている。検査値が分かれば確かめる
- 中毒症状の説明:下痢、嘔吐、腹痛、血尿、尿が少ない、筋肉の力が入らないなどがあれば、すぐに受診するよう伝える
同じ時期の安全性の改訂は、炭酸リチウムの「妊婦禁忌」削除の記事や、PPI・タケキャブに「低マグネシウム血症」追加の記事でも紹介しています。
用量の変更を監査に反映する仕組みは職場によって違う
用法及び用量の変更は、監査システムの上限値や、薬歴の定型文の見直しが必要になります。本部や薬剤部がまとめてマスタを更新するのか、各店舗の薬剤師が気づいて直すのかで、窓口の負担と取りこぼしのリスクは大きく変わります。転職を考えるときは、次の点も聞いてみましょう。
| 確かめること | 聞き方の例 |
|---|---|
| マスタの更新 | 「用量の変更があったとき、監査システムの設定は誰が更新しますか」 |
| 改訂の情報共有 | 「添付文書の改訂は、どのように店舗に共有されますか」 |
| 疑義照会の体制 | 「上限を超える処方を確かめるときの手順は決まっていますか」 |
よくある質問
Q. 痛風発作のときに、コルヒチンを1日3錠より多く飲むことはできなくなったのですか?
痛風発作の緩解の用法及び用量は「1回0.5〜1.0mgを1日1回又は2回、ただし1日の総投与量は1.5mgを超えないこと」に変わりました。0.5mg錠なら1日3錠までです。警告と用法及び用量に関連する注意には「承認された用量を超えて投与しないこと」と書かれています。
Q. 以前はどんな用量だったのですか?
改訂前の電子添文では、痛風発作の緩解には「1日3〜4mgを6〜8回に分割経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する」とされていました。そのうえで、1日1.5mgを超える高用量は臨床上やむを得ない場合を除き避けるよう注意されていました。
Q. 痛風発作の予防の用量も変わりましたか?
予防の用量(1日0.5〜1mg、発作予感時には1回0.5mg)は変わっていません。改訂では、痛風発作の予防や家族性地中海熱も含めて「承認された用量を超えて投与しないこと」とされています。
Q. 患者さんにはどんな症状を伝えればいいですか?
電子添文では、悪心・嘔吐、腹部痛、下痢、咽頭部・胃・皮膚の灼熱感、血尿、乏尿、筋脱力などの中毒症状があらわれた場合は、速やかに医療機関を受診するよう指導することとされています。痛みがおさまったら服用をやめることも、あわせて伝えましょう。
まとめ
- コルヒチン錠の痛風発作の緩解の用量が「1回0.5〜1.0mgを1日1〜2回、1日総量1.5mgまで」に変わった(2026年6月2日承認)
- 改訂前の「1日3〜4mgを6〜8回に分割」から大きく下がった。予防の用量は同じ
- 1日1.5mgを超える高用量で死亡例が報告されており、警告に「承認された用量を超えて投与しないこと」が入った
- 監査システムの上限値、頓用の説明、腎機能、中毒症状の説明を確かめておきたい
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