大正製薬は2026年9月、抗菌薬「クラリス錠200」(一般名:クラリスロマイシン)の販売を中止すると、医療機関や薬局に向けて案内しました。代替製品は、同社が発売しているAG(オーソライズドジェネリック)の「クラリスロマイシン錠200mg「大正」」です。在庫がなくなり次第、販売を終了するとしています。
この記事では、案内の内容、薬局で確かめておきたいこと、患者さんへの説明の例をまとめます。
※2026年10月29日時点の大正製薬の案内の内容をもとにしています。最新の情報はメーカーのお知らせで確かめてください。治療薬の選び方は処方医の判断です。
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この記事の要点
- クラリス錠200(PTP100錠・PTP500錠)は販売中止。在庫がなくなり次第、販売を終了
- 代替製品は、AGの「クラリスロマイシン錠200mg「大正」」(製造販売:トクホン、発売:大正製薬)
- 経過措置期間の満了日は2028年3月末日の予定
- 「クラリス錠50小児用」「クラリスドライシロップ10%小児用」は販売を続ける
- 薬局は、在庫と採用品目を見直し、銘柄名で処方している医療機関と早めに相談する
案内の内容
| 区分 | 販売名 | 個別医薬品コード(YJコード) | 包装 |
|---|---|---|---|
| 販売中止 | クラリス錠200 | 6149003F2038 | PTP100錠・PTP500錠 |
| 代替製品 | クラリスロマイシン錠200mg「大正」 | 6149003F2283 | PTP100錠・PTP500錠 |
- 販売の終了:在庫がなくなり次第
- 経過措置期間の満了日(予定):2028年3月末日
- 販売を続けるもの:クラリス錠50小児用、クラリスドライシロップ10%小児用
- 代替製品の製造販売:株式会社トクホン(発売:大正製薬)。詳細は電子添文で確かめるよう案内されています
- 販売中止の理由:「諸般の事情により」
出典:大正製薬「販売中止予定品目と代替製品のお知らせ クラリス錠200」(2026年9月)、大正製薬 医療関係者向け情報
AG(オーソライズドジェネリック)とは
AGは、先発医薬品の会社から許諾を受けてつくられる後発医薬品のことです。今回の代替製品「クラリスロマイシン錠200mg「大正」」は、先発品のクラリス錠200と同じ大正製薬が発売している後発医薬品です。
先発品から後発品に変わるため、薬の名前や包装の表示、薬の値段(薬価)が変わることがあります。外観や添加物などの違いの有無は、電子添文やメーカーの資料で確かめてください。
薬局で確かめておきたいこと
在庫と採用品目の見直し
- クラリス錠200の在庫と、1か月に使う量
- 代替製品(クラリスロマイシン錠200mg「大正」)や、ほかのクラリスロマイシン錠200mgの採用と、卸での入荷の見込み
- レセコンや薬歴の薬品マスタ、棚の表示の切り替え時期
処方の書き方と医療機関との相談
処方箋が銘柄名か一般名か、「変更不可」の指示があるかによって、薬局で代替製品に切り替えられるか、処方医への確認が必要かが変わります。銘柄名で「クラリス錠200」と処方することが多い医療機関には、販売中止の案内と代替製品を早めに伝えておくと、窓口での問い合わせが減らせます。
- 処方医に伝える情報:販売中止の案内、代替製品の名前、在庫の見通し、経過措置の予定
- 長く続けて飲む処方の患者さんがいる場合は、次の受診の前に切り替えの方針を確かめておく
患者さんへの説明の例
薬の名前が変わると、「前と違う薬になったのでは」と不安に感じる患者さんもいます。たとえば次のように説明できます。
「メーカーの事情で、クラリス錠200の販売が終わることになりました。同じ成分の後発品(ジェネリック)に変わることがあります。名前や包装が変わる場合は、その都度ご説明します。飲み方は、先生から指示された通りに続けてください。」
- 名前や見た目が変わっても、自己判断で中止しないよう伝える
- 薬の値段が変わる場合は、受け取るときに伝える
- 変わったあとに気になることがあれば、相談してもらう
販売中止・出荷調整の情報の確かめ方
- メーカーの医療関係者向けサイトのお知らせ(大正製薬 医療関係者向け情報)
- 卸の担当者や、卸の発注システムの在庫情報
- 厚生労働省が公表している医療用医薬品の供給状況
- 経過措置の満了日と薬価削除日は、官報の告示とメーカーの続報
販売中止の対応が続く職場で働く薬剤師へ
販売中止や限定出荷への対応は、在庫の確認、処方医への問い合わせ、患者さんへの説明と、窓口の仕事を増やします。本部が情報をまとめて流してくれるか、薬品マスタの切り替えを誰がするかは、会社によって違います。転職や異動を考えるときは、次の点も確かめておくと安心です。
| 確かめること | 聞き方の例 |
|---|---|
| 販売中止・供給の情報の共有 | 「販売中止や限定出荷の情報は、本部からどのように共有されますか」 |
| 採用品目の切り替え | 「採用品目や薬品マスタの切り替えは、店舗と本部のどちらが担当しますか」 |
| 処方医への問い合わせの体制 | 「疑義照会や処方変更の相談は、1日にどれくらいありますか」 |
職場の体制は、見学で確かめるのがいちばんです。見学の申し込み方は薬局見学の申し込み方で紹介しています。ほかの販売中止・出荷調整の動きはアトーゼット配合錠の販売中止・モビコールの限定出荷、業界の動きは薬剤師業界ニュース解説まとめで解説しています。
よくある質問
Q. クラリス錠200は、いつまで使えますか?
大正製薬は、在庫がなくなり次第販売を終了するとしています。経過措置期間の満了日は2028年3月末日の予定と案内されています。
Q. 代わりの薬は何ですか?
大正製薬は代替製品として、同社が発売しているAG(オーソライズドジェネリック)の「クラリスロマイシン錠200mg「大正」」を案内しています。製造販売は株式会社トクホン、発売は大正製薬です。実際にどの薬にするかは、処方医と薬剤師が判断します。
Q. 子ども用のクラリスも販売中止になりますか?
なりません。案内では「クラリス錠50小児用」と「クラリスドライシロップ10%小児用」は継続して販売するとされています。販売中止になるのはクラリス錠200(PTP100錠・PTP500錠)です。
Q. なぜ販売中止になるのですか?
案内では「諸般の事情により」とされていて、それ以上の理由は書かれていません。
まとめ
- クラリス錠200は販売中止。在庫がなくなり次第、販売を終了。経過措置期間の満了は2028年3月末日の予定
- 代替製品はAGの「クラリスロマイシン錠200mg「大正」」。切り替えは処方医と薬剤師の判断
- 小児用の錠50とドライシロップ10%は販売を続ける
- 在庫と採用品目を見直し、銘柄名で処方している医療機関と早めに相談する
供給の情報共有や本部の支援の体制まで、担当者に確かめてもらいながら職場を探したい場合は、ファルマスタッフとレバウェル薬剤師の比較も参考にしてください。
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