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フロモックス・メイアクトなど小児用抗菌薬に「低カルニチン血症に伴う低血糖」の注意を追記|死亡例も。2026年6月の改訂と、家族への説明で確かめること

ピボキシル基を有する小児用抗菌薬の使用上の注意の改訂 転職・キャリア設計

※本記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

子どもの中耳炎や肺炎などで処方されることのある、フロモックス、メイアクト、トミロン、オラペネムの小児用細粒の電子添文に、低カルニチン血症に伴う重篤な低血糖についての注意が加わりました。厚生労働省が2026年6月30日に出した使用上の注意の改訂指示によるものです。

この注意はもともと「重大な副作用」などに書かれていましたが、近年も症例が報告され、直近では死亡に至った症例もあったことから、「重要な基本的注意」にも具体的な内容が書かれました。この記事では、改訂の中身と、ご家族への説明で確かめておきたいことをまとめます。

※2026年11月5日時点で、PMDAに掲載された改訂指示の資料と調査報告書をもとにしています。処方を変えるかどうかは処方医の判断です。最新の情報は各製品の電子添文で確かめてください。

この記事の要点

  • ピボキシル基を有する小児用抗菌薬4成分の「重要な基本的注意」に、低カルニチン血症に伴う重篤な低血糖、痙攣、脳症などの注意が加わった(2026年6月30日の改訂指示)
  • 投与の必要性を含む薬剤の選択や投与期間は、最新のガイドラインなどを参考にする
  • 痙攣、意識障害などの低血糖症状があれば、速やかに受診するよう家族などに指導する
  • すでに重大な副作用として書かれていたが、近年も症例が報告され、直近では死亡例もあった

対象になった薬

成分主な製品
セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物(小児用製剤)フロモックス小児用細粒100mgなど
セフジトレン ピボキシル(小児用製剤)メイアクトMS小児用細粒10%など
セフテラム ピボキシル(小児用製剤)トミロン細粒小児用20%
テビペネム ピボキシルオラペネム小児用細粒10%

改訂の対象は小児用製剤です。フロモックス、メイアクトMS、トミロンの小児用細粒は、嚥下が難しいなどで錠剤を使えない成人にも効能があります。

出典:PMDA「ピボキシル基を有する小児用抗菌薬の「使用上の注意」の改訂について」(2026年6月30日)

改訂の中身

4成分の「8. 重要な基本的注意」に、〈小児〉として次の内容が新しく加わりました。

小児(特に乳幼児)において、ピボキシル基を有する抗生物質(セフカペン ピボキシル塩酸塩水和物、セフジトレン ピボキシル、セフテラム ピボキシル、テビペネム ピボキシル)の投与後に、低カルニチン血症に伴う重篤な低血糖、痙攣、脳症などを起こすおそれがある。本剤の必要性を含む薬剤の選択や投与期間などについては最新のガイドラインなどを参考にすること。また、痙攣、意識障害などの低血糖症状が認められた場合には、速やかに医療機関を受診するよう家族などに指導すること。

出典:セフカペン ピボキシル(小児用製剤)の改訂内容(別紙1)、テビペネム ピボキシルの改訂内容

なぜ今、改訂されたのか

PMDAの報告書によると、ピボキシル基を有する小児用抗菌薬による低カルニチン血症に伴う低血糖は、すでに「11.1 重大な副作用」と「9.7 小児等」で注意喚起されていました。しかし近年も因果関係を否定できない症例が報告され、直近の報告では死亡に至った症例も認められたため、追加の安全対策が検討されました。

専門委員の意見も聞いたうえで、次の2点を周知することが重要と判断されています。

  • リスクを考えて投与の必要性を十分に検討し、使用や投与期間を適切に判断すること。その判断には、関連する最新のガイドラインなどを参照すること
  • 低カルニチン血症に伴う低血糖は主に乳幼児で報告されており、症状が急速に進行し重篤化するおそれがある。低血糖症状が出たときに速やかに受診できるよう、医療従事者から家族などに適切に指導すること

出典:PMDA調査報告書(2026年6月30日)、PMDA「使用上の注意の改訂指示通知(医薬品)2026年度指示分」

薬局で確かめておきたいこと

  • ご家族への説明:痙攣、意識がぼんやりする、呼びかけへの反応が悪いなどの低血糖症状があれば、すぐに受診するよう伝える。特に乳幼児では注意する
  • 投与期間:長い日数の処方や、同じ系統の抗菌薬が続いている場合は、改訂の趣旨(投与期間はガイドラインなどを参考にする)をふまえ、必要に応じて処方医に確かめる
  • 食事がとれていないとき:発熱や嘔吐で食事がとれていない子どもでは、低血糖症状に気づけるよう、様子を見てもらうポイントを具体的に伝える
  • 薬歴や説明書の定型文:小児の抗菌薬の説明文に、低血糖症状と受診の目安が入っているか見直す

同じ時期の安全性の改訂は、抗てんかん薬と車の運転の注意の改訂の記事や、PPI・タケキャブに「低マグネシウム血症」追加の記事でも紹介しています。

小児の処方に関われる職場は限られる

小児用の抗菌薬は、小児科や耳鼻科の門前の薬局で多く扱います。ご家族への説明に時間をかけられるかどうか、粉薬の調剤や味の工夫まで含めて相談に乗れるかどうかは、門前の診療科と人員の体制で大きく変わります。転職を考えるときは、次の点も聞いてみましょう。

確かめること聞き方の例
処方の傾向「小児科や耳鼻科の処方箋はどのくらい来ますか」
説明にかけられる時間「混む時間帯の薬剤師の人数は何人ですか」
改訂の情報共有「添付文書の改訂は、どのように店舗に共有されますか」

よくある質問

Q. フロモックスやメイアクトは、子どもに使えなくなったのですか?

いいえ。今回の改訂は、電子添文の「重要な基本的注意」に注意を加えるもので、使えなくする内容ではありません。投与の必要性を含めた薬剤の選択や投与期間は、最新のガイドラインなどを参考にすることが求められています。

Q. 低カルニチン血症に伴う低血糖の注意は、前から書かれていませんでしたか?

はい。PMDAの報告書によると、すでに「11.1 重大な副作用」と「9.7 小児等」で注意喚起されていました。それでも近年も因果関係を否定できない症例が報告され、直近では死亡に至った症例もあったことから、「重要な基本的注意」にも具体的な内容を書くことになりました。

Q. ご家族にはどんな症状を伝えればいいですか?

改訂では、痙攣、意識障害などの低血糖症状が認められた場合は、速やかに医療機関を受診するよう家族などに指導することとされています。PMDAの報告書では、主に乳幼児で報告されており、症状が急速に進行し重篤化するおそれがあると説明されています。

Q. どの薬が対象ですか?

セフカペン ピボキシル(フロモックス小児用細粒など)、セフジトレン ピボキシル(メイアクトMS小児用細粒など)、セフテラム ピボキシル(トミロン細粒小児用)、テビペネム ピボキシル(オラペネム小児用細粒)の4成分です。後発品も含みます。

まとめ

  • フロモックス、メイアクト、トミロン、オラペネムの小児用細粒の「重要な基本的注意」に、低カルニチン血症に伴う重篤な低血糖の注意が加わった(2026年6月30日の改訂指示)
  • 投与の必要性を含む薬剤の選択や投与期間は、最新のガイドラインなどを参考にする
  • 痙攣、意識障害などの低血糖症状があれば、速やかに受診するよう家族などに指導する
  • 近年も症例が報告され、直近では死亡例もあったことが改訂のきっかけ

ほかの薬のニュースは、薬剤師業界ニュース解説まとめで紹介しています。小児の処方に関われる職場を担当者に確かめてもらいながら探したい場合は、薬剤師転職エージェントの選び方と9社の比較が参考になります。家庭と両立しやすい働き方なら薬剤師のパート求人に強いエージェントの比較、安全性の情報を扱う仕事に関心があれば企業薬剤師という選択肢もどうぞ。

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