薬剤師って安定していると思って就職したけど、意外と手取りが少ないなぁ…
薬剤師は医師や歯科医師に続いて医療職では高難度の資格なので、高給で安定しているイメージが強いと思います。
よって、自分の子供などに勧めたいと考える方もいらっしゃると思いますが、果たして本当に勧められる職業でしょうか?
やりがいや社会貢献などの側面は置いておいて、今回は家計の収支という観点から解説していきたいと思います。
この記事を読めば以下のメリットが得られます🔦
✅薬剤師になるまでにかかるお金が分かる
✅薬剤師になるまでにかかったお金を回収できる年数が分かる
✅回収できる年数を短くする方法が分かる
薬剤師になるまでにいくらかかる??
そもそも高校を卒業するまでにいくらかかる?
薬剤師になる為には6年制薬学部を卒業しなければなりませんが、その前に高校を卒業しておく必要があります。
文科省のデータによると、幼稚園に通わせた場合下記のようになります。
結果の概要-令和3年度子供の学習費調査:文部科学省 (mext.go.jp)
もしすべての段階で私立に通わせたとすると、総額440万円です。
中高生で学習塾などに通わせるとすると、さらに年間30万円程度上乗せされるので、30万円/年間×6年間で180万円プラスされ、総額は620万円に膨れ上がります。
※ちなみにここではいわゆる学費のみに焦点を当てているため、その他養育費は計算外としています☝
薬学部では学費はいくらかかる?
薬学部の学費は国立・私立・公立で大きく差があります。
学校数でみると圧倒的に私立が多いので、私立薬学部に入学したとして計算すると、
入学金で40万円程度、授業料が年間200万円程度かかりますので、ストレートで卒業したとしても1240万円かかることになります。
さらに近隣に薬学部が無い方は下宿を余儀なくされるでしょう。一般的に大学生が6年間下宿するとその費用は700万円程度になると言われています。
その場合は大学6年間だけでも2,000万円程度の資金が必要になります。
上記には薬ゼミなどの予備校代を加えていませんので、国家試験に1発で合格できなければさらに学費が上乗せされます💸
仮に中学高校で学習塾に通っていた場合、薬剤師になるまでに総額2,620万円の学費が必要になるという計算になります。
薬剤師の給料はどれくらい?
では、晴れて薬剤師になれたとして、薬剤師の給料はどれくらいでしょうか❓
薬剤師の平均年収は厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査によれば581万円(平均41.1歳)と算出されています。
病院か薬局かドラッグストアかによってかなり差はあると思いますが、平均としては良い線だと思います。
ちなみに、自分の給料が平均年収581万円より低いようであれば転職をオススメします。「年齢がまだ若いから多少下回ってても大丈夫」と考えている人は危険です⚠
薬剤師の給料はその人のスキルや年齢に応じて決まる要素が大きくないです。薬剤師の給料はほとんどが薬剤師という国家資格そのものに対しての対価となっています。
つまりどういうことかというと、同じ職場で経験や年齢を重ねても上がりにくい給与形態となっているのです。
薬剤師が給料を数10万~100万円単位で上げるには転職するしかありません⚡今の給料に悩んでいる人は下記リンクから転職エージェントに相談して見ましょう😤
何年で回収できる??
総務省の家計調査によると、一人当たりの生活費は約14万円/月となっています。
内訳を見てみると、下記のようになります🔦
生活費の平均は月々どのくらい?家族構成ごとに徹底解説! (hoken-room.jp)
住居費が3万円とかなり安く見えますが、独身の方だと実家暮らしの方も平均に入っている為このような結果になっています。(つまり本当の生活費はもっと高いという事ですが、今回は計算簡略化の為に一人暮らしの生活費は14万円という事にします。)
前項の薬剤師の平均年収581万円は額面上の数値である為、手取りに計算し直すと約464万円です。
これを一月当たりに計算し直すと、約38万円です。
ここから生活費を引くと余剰資金は(38万円-14万円=)24万円。
余剰資金を全て充てたとして、薬剤師になるまでにかかった学費2,620万円がプラスマイナスゼロになる(モトが取れる)のは、109か月となり、なんと10年近くかかる計算になります。
実際には結婚や出産、育児などのライフイベントを挟む事を考えると、モトを取る為にはさらに長い年月がかかるでしょう。平均を下回っている年収で働いている方は、さらにさらに時間がかかります💦
医療職従事者の中にはこのような「モトを取る」などという損得勘定を好まない方も多いですが、学費をかけるという投資をする以上は回収も考えておかなければなりません。
「モトが取れる」年数を加速させるためには?
投資した学費を回収する年月を加速させるためには、家計の黒字を大きくする必要があります。
家計を黒字にするためには支出を減らすか収入を増やすしかありません。
支出を減らす
例えば上の図の家計支出であればまずは通信費は削れるでしょう。
恐らく携帯電話は三大キャリアを使用しているのだと思われます。
ここを格安SIMに変えるだけで、月々2,000円前後にまで抑えることが出来ます。
そうすれば年間84,000円浮く事になるので、それだけ家計に余裕が出来るでしょう。
その他、保険料金を抑えたり浪費をコントロールしたり、いろいろと支出を抑える手段はありますが、詳しくは以前の記事でも書いていますのでよろしければご参考ください👍
収入を増やす
今日の本題はここです🧑🏫
とにかく早くマイナスを取り返したいのであれば、収入を増やす事は避けて通れません😤
一般の薬剤師が収入を増やすためには転職が最も再現性の高い手段になります。
しかしながら、転職に対してはマイナスなイメージを持っている薬剤師も少なからずいます。
👤「転職を考えている」
などと職場の人に言うと
👤「やめておけ。どこにいっても変わらない。」
と言われたりすることもあるようですが、では収入の面で見ると、果たしてその職場の人は充分な給料(例えば都内で管理薬剤師なら750万円程度は欲しいところ)を貰っているのでしょうか❓もしその職場の人が充分な給料を貰っているようであれば、転職せずにその職場に居続ける事をオススメします。
収入を増やしたいのであれば収入が増えている人のマネをしなければなりません。
つまり、給料が高い職場に勤めないと絶対に収入は増えないのです。
あなたの職場の上司や先輩の給料は数年後、十数年後のあなたの給料です。
もし不安があるようであれば、優良求人があるうちに早急にエージェントに相談しておく事をオススメします🔦
まとめ
今回の記事はあくまでも家計の収支に的を絞った解説となります。
「薬剤師としてのやりがい」や「医療人としての誇り」などを主軸に置いている方を否定する意図は全くないのでそこはご承知おきください🙇
でも、、、、、
私は一児の父ですが、
私なら自分の子供に薬剤師は勧めないかな・・・笑
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