少し古い記事ですが、このような残念なニュースがありました。
大阪府吹田市の薬局で勤務し、2016年に自殺した女性(当時30歳)の遺族が、自殺は社長や上司のパワーハラスメントが原因として、運営会社などに計約8800万円の損害賠償を求めた訴訟は、大阪地裁で和解が成立した。社長らが遺族に謝罪し、同社側は解決金300万円を支払う。成立は3月11日付。
訴状によると、女性は14年10月から薬局に勤務し、処方箋のパソコン入力業務などに従事。社長や上司らから「そんなことも分からないの」「邪魔」などと何度も 叱責 され、15年8月にうつ病と診断され、16年1月に自殺した。遺族は19年4月に提訴していた。
遺族側と会社側の双方の代理人弁護士は取材に「コメントできない」としている。
讀賣新聞オンライン
パワハラは加害者側の方が圧倒的に悪いですが、パワハラしてくる人(つまり他者)は自分の”影響の輪”の範囲外なのでコントロール出来ません。なので、自分が上手く対応する手法を身に着けておく必要があります。
※「影響の輪」について詳しく知りたい方は下記の自己啓発書の名著「7つの習慣」をどうぞ🔦
特に薬剤師が働く薬局や病院の薬剤部ような閉鎖環境はパワハラや虐待、DVのような異常な上下関係が発生しやすいと言われています。(直近では保育園の事件が記憶に新しいかと思います。)
つまり、薬剤師はパワハラを受ける事をある程度想定しておく必要があるのです。
私自身も新人の頃にパワハラを受け、職場の事を考えると体中に蕁麻疹が出てきたりしていたこともあります。少しだけですが命を絶つことを考えたこともあります。そんな日々を送る中で、自分自身のメンタルケアがパワハラ対策に有効なのだと感じました。
メンタルケアは怠ると本当に命に関わります。私のようなパワハラ被害者が1人でも救われることを願って、今回の記事を書くことにしました💻
この記事を読めば以下のメリットが得られます🔦
✅パワハラに負けないメンタルを手に入れることが出来る
✅そもそもパワハラを受けにくくなる
✅パワハラに負けそうな場合の対応が分かる
自分の意見をきちんと言う
内向きな性格の方には難しいかもしれません。私もそうでした。
「他人の意見を優先してしまう」タイプの人は、カンファレンスや社内での会議で発言しなかったり、上司からの無茶な指示などに無理をして従いがちです。無理をする日々が続くとストレスも溜まりやすくなります。
逆にパワハラを受けにくい人やメンタルが強い人は自分の意見をはっきり主張できるタイプが多いです。意見をぶつける事で軋轢を生む事もあるかもしれませんが、周囲からは「アイツは反撃してくる」と思わせることが出来ます。
小学生や中学生の頃を思い出してみて下さい。イジメを受けている人はおとなしい子が多かったのではないでしょうか?パワハラは大人のイジメですから、「おとなしい奴だ」と思わせないことが大切なのです。
実はこのような「主張するタイプ」の人は左遷を受けにくいというメリットもあります。あなたが上司の立場だったとして、「主張するタイプ」と「主張しないタイプ」どちらかを左遷しなければならない状況になったらどちらを左遷するでしょうか?一般的には「主張しないタイプ」を左遷した方が後々めんどくさくないと考える人が多いそうです。
性格の問題なので今日明日にすぐ直すことは難しいと思いますが、少しずつでもいいので主張していく癖を身に着けていきましょう💪
嫌われる勇気を持つ
いわゆる「いい人」であることはメンタルヘルスの観点からすると、決して正しい振る舞いとは限りません。なぜなら、誰からも好かれようとしている人は、その分自分を押し殺して気疲れしている傾向にあるからです。他人からの評価ばかりを気にしていると、ストレスは溜まっていく一方でしょう。
逆に、パワハラを受けにくい人やメンタルの強い人は嫌われる勇気を持っています。
他人に評価されるためでなく、自分の望みを叶えるために行動しているので八方美人になりません。
そのため、メンタル面も安定しています。
100人中100人に好かれることなど不可能です。100人中1人にでも好かれていれば良いくらいの感覚で接する事を心がけてみましょう✨
プライベートを楽しむ
ストレスはメンタルヘルスを害する大きな原因になります。
極度のストレスは自律神経に影響し、うつ病やパニック障害を引き起こす危険性があります。
よって、仕事が忙しかったり、家庭での責任が大きかったりなどでストレスが溜まりやすい人ほど解消方法を探さなくてはなりません。
趣味などで、私生活に楽しみがあるのならストレスを発散しやすいといえるでしょう。オンオフの切り替えが重要です。仕事や人間関係であった嫌なことを忘れて、心から楽しめる時間があればメンタルヘルスケアに役立ちます。
この際の注意点としては暴飲暴食に走らないことです。
ストレスが溜まったからといって飲み過ぎや食べ過ぎで体を壊してしまっては元も子もありません。
ストレスは「溜め込むもの」ですから、「外に出す」行為で解消させましょう👍スポーツで汗をかいたり、カラオケで大声を出すなどが有効です✨
休むべき時は無理せず休む
メンタルが弱い人は、休むべき時に休めません。
明らかな不調を自覚しているときでさえ、家事や仕事を続けてしまい冷静な判断が出来なくなります。
体調が悪いのに働いている状態が続くとそれがストレスになりますし、作業効率も悪いので決して満足を得られません。仕事でのミスも増えるので、パワハラのターゲットにもなりやすいでしょう。
一方、メンタルが強い人は必要に応じてしっかりと休みをとります。
「無理に働くほうが周りに迷惑をかける」と考えているので、罪悪感もあまり覚えません。
そして、休み明けには充実した気力で働けるようになります。仕事へのパフォーマンスも上がるのでパワハラも受けにくいです(基本的に仕事が出来る人はパワハラを受けません。少なくとも私は仕事が出来る人でパワハラを受けている人を見たことがありません。)。
何事もそうですが休息は重要です。
心や体が疲弊していると感じたらしっかり休みましょう🛏
人を頼る
忙しい人がストレスを覚えてしまうのは当然です。
だからこそ、忙しさを減らす努力をしなくてはなりません。
結局、人に頼れずに自分で物事を抱え込んでしまうタイプはすり減ってしまう為メンタルも弱くなる傾向にあります。
逆にメンタルが強い人は、忙しいときにしっかり他人を頼れます。
仕事を手伝ってもらったり、相談に乗ってもらったりして自分を追い込まないよう、上手に振る舞っています。
基本的に仕事が出来る人(つまりパワハラを受けにくい人)は人を頼ることに長けています。人を頼ることで自分が本当にすべき仕事に集中出来るからです。
例えば、大量の薬歴を抱えている状態で備品発注や掃除などの雑務を振られたらどうしますか?薬歴はあなたしか出来ない仕事で、雑務は誰がやっても良い仕事です。「薬歴がこれだけ溜まっているので、他の方にお願いする事は出来ないでしょうか?」と提案してみて下さい。それが人を頼ることの第一歩です。(もしそれで嫌な顔をされるようであればその上司は“仕事が出来る人”とは言えないと思います。“誰かに薬歴が溜まっている”という状態は店舗全体にとって良くない状態であることを理解できていないのかもしれません。)
それでも解決しない場合は?
自分の意見をきちんと言ったり、休むべき時に休んだり、頼るべき時に頼る事が出来ないような職場なら一刻も早く離れてください。
いわゆるまともな会話が通じないタイプの人たちに囲まれているとあなた自身がおかしくなってしまう恐れがあるからです。
少し視野を広げて外の世界を見てみましょう。こちらの記事でオススメの転職エージェントをまとめていますので、悩んでいる人はご一読ください。必ず力になってくれると思います。
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