2026年度、医療現場に大きな変化が訪れようとしています。
OTC類似薬77成分・約1100品目が「選定療養」対象になるという、自民党と日本維新の会の合意です。
一見すると「患者負担の見直し」「医療費削減」という政策論に見えますが、
実際に最も影響を受けるのは、現場で説明・対応を担う“薬剤師”です。
この記事では、
- OTC類似薬の選定療養化で何が起きるのか
- 薬剤師の業務・評価・年収にどんな影響が出るのか
- なぜ今、転職を検討する薬剤師が増えているのか
を現場目線で解説し、
最後に「今すぐ転職しなくても、動いておくべき理由」まで踏み込みます。
OTC類似薬1100品目が「選定療養化」へ|制度の要点を整理
今回の合意内容を簡単にまとめると、次の通りです。
- 対象:
OTC医薬品で代替可能な医療用医薬品77成分・約1100品目 - 内容:
薬剤費の4分の1を「特別の料金(保険外負担)」として患者が負担 - 実施時期:
2026年度中 - 医療費削減効果:
約900億円(全体で約1880億円) - 将来:
2027年度以降、対象拡大・負担割合引き上げも検討
想定されている薬には、
- 湿布薬
- 抗アレルギー薬
- 胃腸薬
- 外用薬(塗り薬)
など、日常診療・調剤で頻繁に扱う薬が含まれています。
患者負担が増えると、なぜ薬剤師が苦しくなるのか?
ここが最も重要なポイントです。
①「なぜこの薬は高いのか?」説明業務が激増する
選定療養化されると、患者さんから必ずこう聞かれます。
「今まで保険だったのに、なんで急に高くなったの?」
「病院で出された薬なのに、自己負担なの?」
その説明役は、ほぼ確実に薬剤師です。
しかも、
- 制度は複雑
- 医師も十分に説明できていない
- 患者の不満は薬局に向く
という構図になりやすく、
クレーム対応・説明責任が薬局側に集中します。
②「OTCでいいなら処方いらないよね?」が増える
制度の狙いは「国民の行動変容」。
つまり、
- 病院受診を控える
- OTC購入へ誘導する
という流れです。
その結果、
- 処方箋枚数が減る
- 調剤報酬が下がる
- 薬局の売上が圧迫される
という経営リスクが現実化します。
経営が苦しくなれば、真っ先に影響を受けるのは、
給料、ボーナスです。
③「がんばっても報われない構造」がさらに強化される
OTC類似薬は、
薬剤師の専門性が最も発揮しづらい領域でもあります。
- 服薬指導しても点数は低い
- 時間をかけるほど赤字
- それでも説明責任は増える
この構造は、
薬剤師の“やりがい搾取”をさらに加速させます。
実は、すでに「転職を考え始めている薬剤師」が増えている
表ではあまり語られませんが、
水面下ではすでに変化が起きています。
- 調剤薬局から企業・病院へ
- ドラッグストアでも調剤比重の低い店舗へ
- 管理薬剤師を降りたいという相談
転職エージェントへの相談理由も、
最近はこんな声が増えています。
「制度改正が多すぎて、将来が読めない」
「今の薬局で10年後も働ける気がしない」
「説明業務ばかりで疲弊している」
転職=今すぐ辞めることではありません。
でも、選択肢を知っている人と、知らない人の差は確実に広がっています。
それでも「すぐ辞めなくていい」──だからこそ、今やるべきこと
ここで大切なのは、
制度改正=転職活動⇒即転職
ではない、という点です。
本当に重要なのは、
- 今の職場が
制度改正に耐えられる構造か? - 自分の年収・評価は
5年後も守られるか?
を客観的に把握することです。
そのために有効なのが、
薬剤師専門の転職エージェントへの「情報収集」です。
薬剤師専門転職エージェントを“今”使うべき理由
転職エージェントは、
「辞める人のため」だけのものではありません。
むしろ今は、
- 制度改正に強い薬局・企業
- 今後も年収が下がりにくい職場
- OTC・調剤のバランスが良い環境
といった“内部情報”を知るためのツールです。
しかも、
登録・相談は無料、情報収集だけでもOK、合わなければ転職しなくていい
というノーリスク設計。薬剤師の転職活動は後出しジャンケンなのです。
ここで、現役薬局長×元人事の目線で厳選した転職エージェントを3つ紹介しておきます👇
どのエージェントもあなたの味方になってくれますが、特色が違うのでぜひ自分に合うエージェントを選んで活用してみて下さい!
▶ ファルマスタッフ
👉 調剤薬局特化・教育体制の良さで業界トップクラス
- 大手調剤チェーンとの提携が強い
- 派遣・パートなど働き方の選択肢が多い
- 職場見学や内部情報の提供が丁寧
- 教育体制の良い薬局の紹介に強い
調剤薬局やドラッグストアで安心して働きたい人、環境重視の人に最適。
▶ レバウェル薬剤師
👉 年収UP+スピード転職に強い“即戦力型”
- 求人数が多く比較しやすい
- 年収交渉が強く、収入UP実績が豊富
- 対応が早く、最短で内定まで進める
「早く転職したい」「年収を上げたい」薬剤師におすすめ。
▶ ファルメイト
👉 派遣・高時給案件に強い“働き方自由度No.1”
- 派遣薬剤師のサポートが非常に厚い
- 時給3,000円以上の案件も多数
- 単発・短期・Wワーク可能
- ワークライフバランスを調整しやすい
「今の収入を増やしたい」「週3勤務で働きたい」方に最適。
まとめ|OTC類似薬選定療養化は「序章」にすぎない
今回のOTC類似薬1100品目の選定療養化は、
社会保障改革の“始まり”にすぎません。
- 対象拡大
- 患者負担増
- 調剤報酬のさらなる抑制
これらは、ほぼ確実に続きます。
そのときに、
何も知らずに働き続ける薬剤師
情報を持ち、選択肢を確保している薬剤師
どちらが安心かは、言うまでもありません。
- 薬剤師専門転職エージェントに登録
- 「今の職場、将来どうですか?」と聞いてみる
- 合わなければ、何もしなくていい
動かないリスクが最も高い時代です。
まずは「知る」ことから始めてみてください。
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