2025年6月11日、改正給特法が成立しました。 公立学校の教員に支給される教職調整額を、月給の4%から10%へ引き上げる内容です。2026年から1%ずつ段階的に上げ、2031年以降に10%とする予定になっています。 1972年に給特法が施行されて以来、はじめての引き上げです。 ただ、この改正で本当に見るべきなのは、金額ではありません。 国は同時に、教育委員会に対して働き方改革の計画を作らせ、その実施状況を公表することを義務づけました。
手当だけでは人が戻らないことを、国も分かっていました
教職調整額の引き上げは、残業代の代わりに払われるお金を増やすということです。
それだけなら、長時間労働はそのままで、値段だけが上がることになります。
💊 薬剤師転職をお考えなら
だから同時に、働き方改革計画の策定と、その実施状況の公表が義務になりました。学校の運営体制についても、主務教諭という職が新しく作られています。
お金を足すことと、仕事の量そのものに手を入れることを、セットにしたわけです。
逆に言えば、片方だけでは効かないと国が判断したということでもあります。
薬剤師の世界では、片方だけがずっと続いています
管理薬剤師手当。残業代。休日出勤手当。
人手が足りない、業務が増えた、という話をしたときに返ってくるのは、たいてい金額の話ではないでしょうか。
「その分は手当で見ているから」
この言い方を聞いたことがある人は、少なくないと思います。
手当そのものが悪いわけではありません。問題は、手当が出たあとに業務量が一度も見直されないことです。
教育の世界で国がやったのは、手当を上げると同時に、働き方を数字で外に出させることでした。
あなたの会社は、業務量について何を決めて、何を共有したでしょうか。
「募集はかけています」は、アクションではありません
人が足りないという話をすると、多くの会社が同じ答えを返します。
「募集はかけている」「なかなか採れない」
ただ、これは状況の説明であって、変えるための行動ではありません。
教育の世界では、50年以上動かなかった給与の仕組みそのものに手を入れました。変えられないものだと思われていたところを変えたわけです。
同じ不足に直面したとき、仕組みに手を入れる会社と、募集を出し続けるだけの会社に分かれます。
そして後者は、たいてい自分が後者だと気づいていません。
動いている会社かどうかは、いくつかの点で分かります
制度の有無ではなく、判断をした形跡があるかどうかで見てください。
- ① 人が減ったときに、業務そのものを減らす判断をしたことがあるか
- ② 残業時間を、店舗や部署ごとに数字で共有しているか
- ③ 手当を増やしたとき、同時に何をやめたのかを説明できるか
- ④ 採用の条件(給与・勤務地・勤務時間)を、この2年で一度でも見直したか
- ⑤ 「人がいないから」を理由に、有給や研修が止まっていないか
③が特に分かりやすい指標です。何かを足したときに何を引いたのかを言えない会社は、業務量を管理していません。
⑤は、会社が現場に何を優先させているかがそのまま出ます。
手当で埋め続けた先に、起きること
業務量が変わらないまま手当だけが増えると、辞める理由が「お金」ではなくなります。
お金では埋まらないと分かった人から、静かに抜けていきます。
残った人の業務量は、さらに増えます。
そして次に補充されるのは、多くの場合、経験の浅い人です。指導する側の負担が、また増えます。
この循環に入った職場は、外から見ても分かりにくいのが厄介なところです。求人票に書かれるのは「残業20時間程度」という一行だけだからです。
手当の“種類”が増えていく職場は、注意したほうがいいです
給与明細に並ぶ手当の名前が、年々増えている職場があります。
管理薬剤師手当、店舗運営手当、指導手当、地域手当、繁忙手当。
一見すると、評価されているように見えます。
ただ、手当が増えるということは、その分だけ新しい役割が乗ったということでもあります。
本来なら、役割が増えたときに考えるべきなのは「代わりに何を外すか」です。それをせずに手当だけを足していくと、一人が抱える仕事は積み上がる一方になります。
教員の制度改正で国が働き方の公表まで義務づけたのは、まさにこの積み上がりを止めるためです。
手当の種類が増えているのに、担当業務を外してもらった経験が一度もない。もしそうなら、それは評価ではなく、詰め込みが起きているサインです。
確かめる順番があります
いきなり辞める必要はありません。順番を飛ばさないことのほうが大事です。
STEP1 今の職場で、業務量について会社が何を決めたのかを聞いてみてください。答えが「手当を出している」だけなら、それが答えです。
STEP2 自分の残業時間と手当額を、月単位で書き出してください。時給に直すと、判断がしやすくなります。
STEP3 その数字が業界の中でどのあたりなのかを確かめてください。ここではじめて、外の情報が必要になります。
①と②は今日からできます。③だけは、社内にいる限り分かりません。
▶ あわせて読みたい:【調剤報酬改定2026】薬局薬剤師の年収“480万円停滞”が警告サインに
業務量に手を入れた会社は、確かにあります
手当ではなく仕事の量そのものを見直した薬局は、数は多くありませんが実在します。
どちらの側の会社かは、外からは見えません。求人票に載るのは条件だけで、「足りないと分かったときに何をした会社なのか」までは書かれないからです。
ただ、複数の薬局を見ているエージェントであれば、応募前に確認してもらえます。「今すぐ転職する」ではなく「今の条件が業界の中でどのあたりか知りたい」という相談の仕方で構いません。
自分の市場価値がいくらなのかを知るだけでも、判断材料になります。登録・相談は無料です。
▶ 動けない会社から抜け出す一つの道:【必見】企業薬剤師という選択肢|病院・薬局に限界を感じたあなたへ
まとめ|金額を上げただけの会社は、まだ何も変えていません
国は教員について、手当の引き上げと働き方の公表を同時に義務づけました。片方だけでは足りないと判断したからです。
薬剤師の職場で起きているのは、多くの場合その片方だけです。
手当が増えたことを「改善」と呼ぶかどうかで、その会社が数年後にどうなっているかはだいたい見えます。
あなたの会社は、金額のほかに何を変えたでしょうか。
まずは無料で相談・市場価値チェック(登録3分)
ファルマスタッフやレバウェル薬剤師は薬剤師専門で、求人数・サポートともに評判の良いエージェントです。登録・相談はすべて無料。「今すぐ転職」ではなく「まず情報収集」という使い方でも問題ありません。
▶ 薬剤師転職エージェントおすすめランキング2025で転職エージェント全社を比較する
【最新業界動向】今の薬剤師が知っておきたいこと
薬剤師業界を取り巻く環境は、ここ数年で大きく変わってきています。最新の業界ニュースをもとに、キャリアを考えるうえで知っておきたいポイントを整理しました。
📰 ヘルスデーニュース‐FDA関連‐
出典:薬事日報
この動向が示すとおり、薬剤師を取り巻く環境は変化しています。転職エージェントで最新の求人情報を確認し、自分に合った職場を探してみることをおすすめします。
📰 薬事日報 薬学生新聞デジタル トップ
出典:薬事日報
業務のデジタル化が進む中で、薬剤師に求められる役割も少しずつ変わってきています。DXに積極的な職場へ転職することで、将来にわたって安定したキャリアを築きやすくなります。
📰 【文科省】地域枠薬学生の定着促進へ‐薬剤師確保「奨学金に限界」
出典:薬事日報
慢性的な薬剤師不足が続いており、求職者にとって有利な状況が続いています。複数の転職エージェントに相談することで、好条件の求人に出会える可能性が高まります。
📰 心不全再入院予防継続管理料の研修、対面実施が原則だが、やむを得ない場合にオンライン実施も可—疑義解釈12【2026年度診療報酬改定】
厚生労働省は9月2日に、2026年度の診療報酬改定の疑義解釈(その12)を公表しました(厚労省のサイトはこちら)。 2026年度診療報酬改定が6月1日から施行されています。実際に新点数を動かしていく中では、細部について医療現場からさまざまな…(GemMed)
調剤報酬改定の影響で、薬局によって年収や職場の安定性に差が出てきています。今のうちに転職エージェントで「改定に強い職場」の求人を確認しておくのが得策です。
こうした業界の動きを踏まえると、今の職場環境や将来のキャリアについて改めて考えてみる価値はあります。転職するかどうかは別として、まずはエージェントに相談して求人情報を見てみるのもひとつの方法です。登録・相談は無料です。
関連記事
- 薬剤師の転職サイトと転職エージェントの違い【2026年版】どっちを使うべきか徹底比較
- ファルマスタッフ vs レバウェル薬剤師を徹底比較【2026年版】どちらに登録すべき?
- 要指導医薬品のオンライン販売が解禁されました──薬剤師が“店舗にいなくてもできる仕事”が生まれています
よくある質問(FAQ)
Q. 転職エージェントは本当に無料で使えますか?
A. はい、求職者(薬剤師)側は完全無料です。エージェントは採用企業から成功報酬をもらうビジネスモデルのため、転職者に費用は一切かかりません。
Q. 複数のエージェントに登録しても問題ありませんか?
A. 問題ありません。2〜3社に同時登録して求人やサポートを比較することが、転職成功の近道です。多くの転職成功者が複数登録を活用しています。
Q. 登録したら必ず転職しなければなりませんか?
A. いいえ、転職しなくても問題ありません。「まず求人を見てみたい」「自分の市場価値を確認したい」という目的での登録も歓迎されています。
Q. 在職中でも転職活動はできますか?
A. 可能です。在職中の方が精神的・経済的に余裕があり、好条件の求人をじっくり吟味できます。エージェントも在職中のサポートに慣れているので安心です。
Q. 年収交渉はエージェントに任せられますか?
A. はい、ほとんどの薬剤師専門エージェントが年収交渉を代行しています。自分では言いにくい交渉もプロが代行するため、年収アップの確率が高まります。
Q. ファルマスタッフとレバウェル薬剤師はどちらに先に登録すべきですか?
A. どちらも同時に登録するのがおすすめです。それぞれ独自の非公開求人を保有しているため、両方登録することで選択肢が広がります。
この記事の運営者:ぴろしき
調剤併設ドラッグストアで働く現役の管理薬剤師・薬局長。自身のパワハラ・転職経験をもとに、薬剤師が働きやすい環境を選ぶための情報を発信しています。詳しいプロフィールはこちら



コメント