2025年6月、日本病院薬剤師会（日病薬）が公表した最新の就活調査に、薬剤師業界がざわついています。
就活スタートの前倒し、奨学金返済のプレッシャー、病院薬剤師という選択肢の見直し…。
薬剤師の“将来の働き方”が、いま静かに変わり始めています。
本記事では、日病薬が明らかにした最新調査結果の要点を整理しつつ、薬剤師が今後どうキャリアを選ぶべきかを多角的に解説します。
🔍調査から見えた「薬剤師の就活」のリアル
◆ 4年生から始まる就職活動の時代へ
今回の調査で注目されたのは、就職活動の「早期化」。
従来は5年生の後期が主流だった就活スタート時期に、11%以上の学生が4年生以前から動き始めていることが明らかになりました。
これは、就活市場において病院よりも保険薬局・ドラッグストアのほうが早期に採用活動を始める傾向があるため。
出遅れると「病院を目指していたけれど、間に合わなかった…」という事態にもなりかねません。
◆ 就職先の第一希望は「病院」なのに、実際は「薬局」が最多
就職活動を終えた6年生の内定先を見ると、
- 保険薬局：37.5%
- 病院：23.6%
- ドラッグストア：20.8%
と、実際の就職先では「病院」は第2位。
一方、活動中・未活動中の学生における第一希望では「病院」が39.4%と最多でした。
つまり、**“本当は病院に行きたかったけど、叶わなかった”**という学生が一定数いることを示しています。
◆ 奨学金の返済が進路に影響している現実
さらに見逃せないのが奨学金利用者の進路動向。
調査によれば、奨学金を利用している学生は全体の約34%。
その中で、1000万円以上借りている人も3割近く存在します。
このような背景から、就活生の中には「少しでも給与が高く、早く内定が取れる職場に」と、初任給が高いドラッグストアや薬局に流れる傾向も出ています。
しかし、日病薬の副会長は「奨学金の有無と就職先の傾向は単純に結びつかない」と注意を促しており、ステレオタイプな理解への警鐘も鳴らされました。
🏥「やりがい搾取」？ 病院薬剤師への不満の声も
自由記載欄では、こんな声も寄せられました。
「病院薬剤師になりたくて大学を選んだが、実習を通して労働と給与が見合っていないことを目の当たりにした。病院薬剤師はやりがい搾取だと思い辞めた」（5年生・女性）
病院薬剤師＝尊い職業というイメージは根強い一方、現場とのギャップに悩む学生は少なくないようです。
💡薬剤師の就職・転職は「情報戦」！選択肢を広げるには？
上記のような現状を踏まえ、薬剤師にとってのキャリア設計はより戦略的に考える必要があります。
🔸病院薬剤師を目指すなら…
- 4年・5年生から情報収集を開始
- 就活セミナー参加や現場見学を通じて採用タイミングを把握
- 年収以外の福利厚生やキャリアパスも比較検討することが重要
🔸収入や将来の安定を重視するなら…
- 保険薬局やドラッグストアは初任給が高め
- 奨学金返済を計画的に進めたい人にフィット
- 早期内定が出るので学生のうちから安心感がある
🌟後悔しない薬剤師ライフを叶える！おすすめ転職サイト3選
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薬剤師専門の大手エージェント。職場の内部事情にも詳しく、病院・薬局・ドラッグストア・企業など幅広い求人を保有。
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✍まとめ｜キャリアは「思い」だけでなく「戦略」で選ぶ時代
「やりがい」だけで進路を決める時代は、終わりつつあります。
奨学金返済、労働条件、キャリアパス——あらゆる要素を現実的に判断することが求められる時代です。
病院・薬局・ドラッグストア、それぞれにメリット・デメリットがあるからこそ、信頼できる転職支援サービスを活用し、自分に合った職場を選ぶことが何より大切。
「どんな働き方をしたいか」
「何を優先したいか」
その軸を持ち、納得のいく薬剤師キャリアを築いていきましょう。
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