ウエルシアが年収高いのは有名だけど、上がっていくのかな?
ウエルシアの薬剤師は年収が高いことで有名ですね。今回は転職先としてのウエルシアについて深掘りしていきましょう。
ウエルシアってどんな会社?
本社が東京であることから、一都三県や各支社の府県ではメジャーなドラッグストアです。
一方で、中国地方や東北地方、北海道などでの知名度は地域のドラッグストアと比べると見劣りします。
「お客様の豊かな社会生活と健康な暮らしを提供します」という企業理念のもと、
「調剤併設」「カウンセリング」「深夜営業」「介護」を柱とした店舗展開をしています。
調剤併設率は80%を誇り、憩いの場「ウエルカフェ」での健康相談、中山間地区での移動販売、24時間営業店舗の展開をしています。
同業他社がやっていないことを先駆けてやっているところはウエルシアの強みです。
薄利多売というよりは、1人1人の患者・顧客を大切にした上で専門資格をもつスタッフがそれぞれの得意領域の知識を活かしながらサービスを提供していくスタンスといえます。
現在は大手流通のイオンの子会社となっており、経営基盤は安定しています。
経営基盤が安定している職場で働くことは大きなメリットです。
薬剤師という職種は資格職なので、くいっぱぐれが無い認識は多くの薬剤師が持っているでしょう。
例えば、新卒時に丁寧な就活をしてこなかった薬剤師が小さな職場やブラックな職場に就職してしまった事で転職せざるを得ない状況になってしまうという事はよくあります。
そうなってしまうと、せっかく慣れた職場から全く違うやり方の職場に移ることになります。
薬剤師の仕事は比較的どこの職場でも同じような流れで動きますが、それでも職場によって内規や細かいルールは異なるものです。
以前の職場で慣れている人ほど働きにくさを感じ、ストレスが溜まるでしょう。
加えて、転職後1年目は基本的にボーナスは支給されません。
時給換算すると一時的には給料が下がってしまう事も多々あります。
不慣れな職場で、下がった時給の中で働くことは一過性ではあるにしても大きなストレスです。
それが耐えられない人には、ウエルシアのような大きな企業に就職しておくことをオススメします。
昨今、ドラッグストア業界や薬局業界は吸収合併が盛んです。中途半端な規模の職場に転職すると結局大手に吸収されることも良くあります。最初から大手を選んでおく方が無難です。
ウエルシア薬剤師の年収
新卒の年収は600万円程度。
内訳は、月給が基本給として355,000円。
その他に、年2回(7月・12月)賞与や各種手当がつきます。
ウエルシアには3つの勤務地区分があり、
ナショナル職・リージョナル職・エリア職より選択します。
※「ナショナル職」 国内外への転勤あり
※「リージョナル職」 転勤の範囲は本拠地とその隣接県または直線距離で概ね100km以内
※「エリア職」 原則転居を伴う転勤はなし
勤務地区分によって年収は前後しますが、中途採用であれば新卒の年収を下回らないと考えて良いです。
大手のドラッグストアに勤めると、多くの企業で全国勤務可能コースか近隣地域限定コースかを選びます。
全国勤務可能コースの方が年収が高くなるため、どこに転勤になっても構わないという方はこちらのコースを選ぶべきです。
しかしながら、家族がいるなどの事情があり転勤は不可能という方は近隣地域限定コースを選ばざるを得ないと思います。
そうなると、年収が目劣りしてしまうのがネックですがウエルシアの薬剤師であればそもそもが高年収なので、他社の全国勤務可能コースで勤務するよりも高い給料を狙えます。
薬剤師の平均年収が500万円台後半であることを考えると、ウエルシアに転職出来れば多くの薬剤師で年収アップが可能となります。
ウエルシアは早急に収入を上げたい人にとってオススメ出来る転職先です。
薬剤師の転職においては、給料アップにこだわるべきだと思います。
皆さんが薬剤師になるためにかかった費用がいくらになるかご存知でしょうか。
こちら👇の記事で解説していますのでぜひご確認ください。
大学に行くことや教育費をかけることはある種投資です。
投資であるからには、かけた費用の元を取った上でキャッシュをプラスにしていかなければなりません。
「医療人としてー」「薬剤師としてー」という信念を根拠として職場を探すことはどちらかといえば趣味の領域です。
お金に余裕がある薬剤師は趣味の領域を突き進んでいいと思いますが、そうでないならば給料が上がる職場を探すべきです。
「衣食足りて礼節を知る」という言葉があります。自身の生活に金銭的に問題があるのであれば、まずはそれを解決してからです。
多くの方は保護者の方などに教育費の大部分を払ってもらってきていると思います。
かけてもらった費用はきっちりと回収していきましょう。
薬剤師の仕事は基本的にどこに勤めても同じです。
同じ業務であれば、少しでも給料が高いところで勤務した方が自分の時間単価が上がります。
ウエルシア薬剤師の福利厚生
従業員持株会制度、退職金制度(一時金・確定拠出年金)、LTD制度、グループ保険・医療保険、健康診断、従業員割引制度、ユニオン助成金制度、N-コンシェルジュ、社宅制度、産前・産後休業制度、育児・出生時育児・介護休業制度、育児短時間勤務制度、薬剤師賠償責任保険(会社契約)
と、大手企業ゆえに充実した福利厚生です。
特筆すべきは育休・時短勤務制度。
最長で子どもが3歳になるまで育休の取得が可能です。
さらに育児短時間勤務では、子どもが中学1年生の4月になるまで適用できます。
これは、大手ドラッグストアの中では最長の期間です。
さらに、上司との定期的な面談やエリア内のフォローなど常にバックアップがあり、子どもの体調不良で急な休暇が必要になったときのサポート体制も万全。
仕事と育児を両立したい人にとっては有益性の高い制度といえます。
福利厚生が充実している企業に転職することはそれだけでも実質的に給料がアップしていることにも繋がります。
例えば従業員割引制度。
今やドラッグストアは現代人の生活にとって切っても切り離せない生活インフラとなっています。ドラッグストアで買い物をしたことが無い人はいないでしょう。
買い物した金額が何割引かになればその分手取り給料が増えているのと同じことです。
社宅制度や、企業型確定拠出年金も同様です。
家は必ずみんな住みますし、定年後は必ず年金を受け取ります。
大手企業ならではのサポートがあるため、額面上の給料よりも実質的に手取りが多くなるのです。
福利厚生を有効活用することで大手企業のメリットを最大限使えます。私自身も育休を1年間取得していますが、出産や育児に理解のある職場で働くことはモチベーションアップにも繋がりますよ。
ウエルシア薬剤師のワークライフバランス
年間休日は116日。
月換算で8~10日程度休日があります。
日曜祝日が休日だとして、毎週月曜から土曜のどこかが休日になるイメージです。
有給休暇をつけ足せば旅行なども充分に行ける連休が作れます。
MRなどの高年収の職業はお金があっても使う時間が無いという事がよくありますが、ウエルシアであればそのような心配は無いといえます。
ちなみに、額面年収600万円だと手取りで480万円程度です。
一月あたりで40万円程になります。
これだけあれば、普通に暮らしていく分には金銭面で困ることはないでしょう。
加えて、ウエルシアの薬剤師同士で結婚すれば単純計算で収入は倍になります。
金銭面のみで結婚相手を選ぶことはオススメしませんが、事実として、
充分な収入を得つつ、お金を使う時間もあるため、生活の満足度はかなり高いものになるはずです。
薬剤師が薬剤師をパートナーとした場合のシミュレーションについてはこちらの記事で解説しています。
このブログを読んでくださっている方の中にはお子さんがいたり、子どもを持つことを考えている方もいらっしゃると思います。
子どもや家族と過ごす時間はかけがえのないものです。
仕事に全振りすることを否定するわけではないですが、
気がついたらかけがえのない時間を失ってしまっていたということがないよう、
しっかり休みを取れる職場を選びましょう。
高収入を狙うことも大切ですがそれと同じくらい休日取れることを重視することも大切です。お金と休暇のバランスを考えましょう。
ウエルシア薬剤師のキャリアアップ
ウエルシアの薬剤師は、ドラッグストアには珍しくOTC専任という働き方はありません。
つまり、少なからず調剤に関与していきながらキャリアを積んでいくことになります。
調剤をやりたくない人にとってはウエルシアへの転職の際のネックとなるでしょう。
しかしながら、OTC専任になりたくない人や極力OTCをやりたくないけどドラッグストアに転職したい人にとっては大きなメリットです。
基本的にはまず勤務薬剤師として店舗に配属になります。
その後、
管理薬剤師
↓
5〜10店舗の店舗を管理する調剤リーダー
↓
40〜50店舗を管理する調剤地区長
↓
地域全体を統括する調剤運営部長…とキャリアアップしていきます。
その他希望や適性で、薬剤師教育部や在宅推進部、調剤MD部といった現場をサポートする部署など、
薬剤師が活躍できる部署は現場、本社を含めて幅広くあります。
調剤の経営能力を高めたい人にもオススメできる会社です。
また、ウエルシア薬局の薬剤師の平均年収は約750万円と言われており、マネージャークラスになればさらに高い年収が望めます。
最初高年収なだけでなく、きちんと昇給していくので、社員のモチベーションも維持しやすい環境です。
もちろん現場で勤務し続ける事も可能です。希望に応じて進みたいキャリアパスが用意されています。
ウエルシアの将来性
企業の大きさからくる安定性に関しては前述の通りです。
ウエルシア単体でも大きな企業ですが、流通大手のイオンの子会社であるため経営基盤はかなり安定しているといえます。
さらに、イオンはウエルシアとツルハホールディングスを経営統合する旨を公表しており、
巨大ドラッグストア連合が誕生しそうです。
また、ウエルシアは同業他社に比べて薬局としての差別化に注力しているように感じます。
例えば、2024年発売の要指導医薬品「アライ」の発売時には、いち早く事前予約を打ち出していました。
昨今、小売業やサービス業で服装の自由化が話題ですが、
ウエルシアはドラッグストア業界ではいち早く服装の自由化を取り入れております。
そして直近では、Amazonファーマシーの薬局としても登録されています。
ウエルシアのこういった取り組みから言えることは
新しいことにいち早く挑戦していくスタイルだということです。
さらには、その挑戦を実現させられるだけの資本力があります。
ゆえに、ウエルシアの将来性は固いと言えるでしょう。
ベンチャー企業のようなチャレンジ精神とそれを実現させられるだけの経済力。ウエルシアであれば薬剤師としても安心して働けそうですね。
ウエルシアの悪い口コミ
「エンゲージ 会社の評判」では、以下のようなネガティブな口コミも散見されました。
「需要が高まった商品はすぐに発注停止になるので物流が弱い」
「深夜営業に重きを置きすぎて従業員の健康をないがしろにしている」
「目先の利益を優先している。コロナ禍では率先してコロナ検査を店頭で行い検査事業としては大きな利益を上げたが従業員への配慮がなされていなかったため薬剤師や医療事務の退職へとつながった。」
「バイヤーが弱い。売れ筋の予想が出来ないバイヤーが多いみたいでメーカー〆契約の為という理由でかなりの送り込みが店舗にくる。倉庫も狭いのに。」
「年末年始の営業については従業員の手当は一切出ない。元日も時短で営業。」
「システムが弱い。レジの一つ一つの操作に時間がかかる。」
物販側の口コミも多く入っていますし、個人が感情的になって記載している部分もあるため盲信は出来ませんがある程度の参考にはなります。
しかしながら、この手の悪いクチコミはどこの大手ドラッグストアでも見受けられます。
完璧な職場は存在しないということを前提とした上で、このような情報を参考にするのはアリだと思います。
【まとめ】ウエルシアに向いている人
とりあえず早急に収入を上げたい人
最後の転職にしたい人
OTC専任にはなりたくない人
とりあえず早急に収入をあげたい人
ウエルシアに転職するだけで年収600万円が約束されたようなものです。
薬剤師の平均年収を考えると、多くの薬剤師が転職するだけで年収アップが見込めます。
経済的事情ですぐに年収をあげたい人には向いていると言えます。
「高年収の職場はキツイのではないだろうか…?」と先入観を持っている人もいるかもしれませんが、全くそんなことはありません。
実は年収が高い職場ほどホワイトな職場であることが多いです。
給料が高いということは、それだけ従業員に対して還元意識があるということです。
そのような企業は、高額な調剤機器を導入していたり、充分な広さの調剤室が設計されていたりハード面にお金をかけています。
また、勤怠管理がきっちりなされていてサービス残業などが無いことも特徴です。
最後の転職にしたい人
ウエルシアは業界ではトップクラスの大手です。
企業自体に悪習があることで嫌な思いをする可能性や、倒産リスクなどは著しく低いでしょう。
企業の問題によって転職せざるを得ない状況になるリスクはほとんど考えなくて良いです。
腰を据えて、根を張って働いていけるドラッグストアだといえます。
次の転職を最後の転職にしたいと考えている人にとっては向いている職場です。
中小の調剤薬局などで、
社長のやり方に嫌気がさしている人や、
狭い環境に疲れた人は検討してみてはいかがでしょうか。
OTC専任の薬剤師にはなりたくない人
ドラッグストアといえばOTC業務を思い浮かべる人は多いです。
しかしながら、OTCに対して苦手意識を持っている人が多いこともまた事実です。
大学のカリキュラムにもほとんどありませんし、医療用医薬品ほど勉強会などが充実していませんので無理もありません。
加えて、OTCはカウンセリングから利益品への販売につなげることが重要です。
医学的・薬学的には正しいことを伝えつつも、利益になる商品を販売していく話術が必要となります。
薬学部では全く習わないスキルなので、現地に出て苦労する人が多いです。
それ故に苦手意識を持っている人が多いです。
ドラッグストアでは、望まなくともOTC専任となってしまっている薬剤師もいます。
調剤にノータッチになってしまうことは薬剤師にとってはリスクは大きいです。
しかしながら、ウエルシアではOTC専任といった働き方が無いため、
ドラッグストアに就職したいけどもOTCには抵抗があるという人にオススメできるのです。
ウエルシアは業界の中でも良い会社だと思いますが、合う合わないは人によって異なります。自分に合っている企業なのか、転職に失敗しないためにも転職エージェントに相談しながら確認していきましょう!
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