2025年12月、東海薬剤師学術大会の特別シンポジウムにおいて、日本薬剤師会の岩月進会長が強い言葉で業界の現状に警鐘を鳴らしました。
「やらなければ、生き残れない」
この言葉は決して誇張ではありません。
人口減少、患者数の減少、そして増え続ける薬局数──
これまで何とか成り立ってきた薬局経営や薬剤師の働き方が、静かに限界を迎えつつあることを示しています。
本記事では、岩月会長の講演内容を整理しながら、
- これからの薬局・薬剤師に求められる役割
- 今の職場に居続けることのリスク
- なぜ今、転職を考える薬剤師が増えているのか
について解説し、最後に「では、どう行動すべきか」まで踏み込みます。
人口は減り、患者は減る。それでも薬局は増え続けている現実
岩月会長がまず示したのは、日本社会が直面している人口減少の現実です。
- 2070年の日本の総人口は約8,700万人まで減少する見込み
- 2050年までに、全国市町村の約96%で人口が減少
- 多くの地域で、入院患者数・外来患者数はすでにピークアウト
本来であれば、患者が減れば薬局数も減少するのが自然です。
しかし現実には、薬局数は今なお増え続けています。
岩月会長はこれについて、
「患者が減っているのに薬局が増えるのは、一般的な市場では考えにくい」
と指摘しました。
これは、「これまでの延長線上にある経営モデルは、もはや通用しなくなっている」という明確なメッセージだと言えるでしょう。
「近くて便利」だけで選ばれる薬局は、いつまで持つのか
2015年、厚生労働省は「患者のための薬局ビジョン」を掲げ、
「立地から機能へ」という方向性を示しました。
しかし、約10年が経過した現在も、現場では次のような状況が続いています。
- 患者が薬局を選ぶ理由は「近い」「通いやすい」「いつもの場所」が中心
- 薬剤師の専門性や機能で選ばれているケースは、決して多くない
岩月会長は、
「患者は、必ずしも“優秀な薬剤師”を求めているわけではない」
と述べました。
これは薬剤師の価値を否定するものではありません。
立地依存のビジネスモデルに頼り続けることの危うさを、率直に指摘したものです。
今後、診療所や病院が減少していく中で、「そこにあるから選ばれる薬局」が、いつまで成り立つのかが問われています。
アクションリストは理想論ではなく「生き残るための条件」
2025年7月、日本薬剤師会は
「地域医薬品提供体制強化のためのアクションリスト」を策定しました。
岩月会長は、このアクションリストについて、
地域にどのような薬局があり、誰と連携し、どのような役割を担っているのか
を、住民に分かる形で示すための“証拠”になると説明しています。
重要なのは、
「国や行政に言われたから動く」のではなく、
薬局自身が、自分たちの将来を考えて主体的に動く必要がある
という点です。
裏を返せば、
この流れに対応できない薬局や職場は、今後厳しい状況に置かれる可能性が高いということでもあります。
緊急避妊薬OTC化が示す、薬剤師に課される責任の重さ
講演では、緊急避妊薬のスイッチOTC化についても言及されました。
岩月会長はこれを、
「これまでのOTC医薬品とは、性格がまったく異なる薬」
と表現しています。
転売のリスク、犯罪への悪用、不適切な使用…。
こうした問題が想定される中で、
薬剤師が適切に対応できなければ、OTC医薬品販売そのものが成り立たなくなると指摘しました。
今後は、
ただ説明書を渡す、マニュアル通りに対応する
といった姿勢では通用しません。
責任は確実に重くなっていますが、
その責任に見合った評価や待遇が得られていない職場も多いのが現実です。
「フォローアップできる薬剤師」が評価される時代へ
シンポジウムでは、PMDA(医薬品医療機器総合機構)の中井清人氏も登壇しました。
中井氏が強調したのは、
「薬を渡した後のフォローアップ」の重要性です。
- きちんと服用できているか
- 効果は出ているか
- 副作用は起きていないか
こうした継続的な関与こそが、薬剤師の本来の役割であり、価値だと述べています。
一方で、
- 人手不足でフォローアップまで手が回らない
- 調剤を回すだけで精一杯
という職場では、薬剤師としての専門性を発揮しにくい時代に入っているとも言えるでしょう。
「この職場で、5年後も働けるか」を考えるタイミングです
ここまで読んで、
「今の職場の将来が少し不安になった」
「責任ばかり増えて、働き方が変わらない」
「変わる必要は感じているが、現場が追いついていない」
と感じた方もいらっしゃるかもしれません。
その感覚は、決して特別なものではありません。
制度改正や業界トップの発言があるたびに、
「動けるうちに環境を変えたい」
「きちんと評価される職場で働きたい」
と考え、水面下で転職活動を始める薬剤師は着実に増えています。
転職活動は「今すぐ辞める」ことではありません
転職と聞くと、「退職を決断すること」だと感じる方も多いですが、必ずしもそうではありません。
- 情報収集をする
- 自分の市場価値を知る
- 今より良い選択肢があるかを確認する
これだけでも、今後の働き方に対する視野は大きく広がります。
現在は、
- 調剤・OTC・在宅をバランスよく行える薬局
- フォローアップが評価される職場
- 薬剤師を“コスト”ではなく“人財”として扱う企業
など、同じ薬剤師でも環境によって働きやすさに大きな差が出る時代です。
まずは「相談」から始めてみてください
もし、
「今の職場に違和感がある…」
「将来に漠然とした不安がある…」
「他の選択肢も知っておきたい…」
そう感じているのであれば、薬剤師専門の転職エージェントに相談してみることをおすすめします。
利用料は完全無料で、転職を強要されることはありません。
不要と感じれば解約はいつでもOKです。
現場事情に詳しいプロに話を聞くだけでも、
ご自身の立ち位置や選択肢が、客観的に見えてくるはずです。
ここで、現役薬局長×元人事の目線で厳選した転職エージェントを3つ紹介しておきます👇
▶ ファルマスタッフ
👉 調剤薬局特化・教育体制の良さで業界トップクラス
- 大手調剤チェーンとの提携が強い
- 派遣・パートなど働き方の選択肢が多い
- 職場見学や内部情報の提供が丁寧
- 教育体制の良い薬局の紹介に強い
調剤薬局やドラッグストアで安心して働きたい人、環境重視の人に最適。
▶ レバウェル薬剤師
👉 年収UP+スピード転職に強い“即戦力型”
- 求人数が多く比較しやすい
- 年収交渉が強く、収入UP実績が豊富
- 対応が早く、最短で内定まで進める
「早く転職したい」「年収を上げたい」薬剤師におすすめ。
▶ ファルメイト
👉 派遣・高時給案件に強い“働き方自由度No.1”
- 派遣薬剤師のサポートが非常に厚い
- 時給3,000円以上の案件も多数
- 単発・短期・Wワーク可能
- ワークライフバランスを調整しやすい
「今の収入を増やしたい」「週3勤務で働きたい」方に最適。
まとめ:何もしないことが、最大のリスクになる時代です
岩月会長の言葉は、脅しではありません。
「やらなければ、生き残れない」
これは、
考え、選び、行動した薬剤師だけが生き残れる時代に入った
という現実を示しています。
まずは「知ること」「比べること」からで構いません。
その一歩が、5年後・10年後の働き方を大きく左右する可能性があります。
▼家で眠っている参考書や教科書、捨てるぐらいならお金にしませんか?
▼参考記事はこちら





コメント