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【調剤報酬改定2026】薬局薬剤師の年収“480万円停滞”が警告サインに──「今動かない人ほど損をする」賃上げ限界と転職戦略の全真実

転職・キャリア設計

2025年11月26日、厚生労働省が中医協で報告した「第25回医療経済実態調査」。
2024年度調剤報酬改定で“賃上げ原資を確保”とされたにもかかわらず、薬局薬剤師の年収はほぼ横ばいという現実が浮き彫りになりました。

この記事では、今回の調査結果をわかりやすく整理しつつ、

  • 薬局薬剤師の年収がなぜ上がらないのか
  • 2026年度改定で起きる“さらに厳しい現実”
  • それでもキャリアと収入を守るために、薬剤師が今取るべき一手

を、現場目線で解説します。


今回の調査では、保険薬局(法人)に勤務する薬剤師の平均年収は 480万2997円(前年度比+0.3%)。伸び率はたったの0.3%だったのです。

「賃上げ原資」として調剤基本料が引き上げられたにもかかわらず、年収はほとんど上がっていないという結果になりました。

管理薬剤師でさえ、726万1788円(+0.2%)と完全に足踏み状態。

一方、一般病院薬剤師の平均年収は 581万円(+2.1%) と薬局より健闘しており、
「薬局だけ給与が伸びない構造」がより鮮明になっています。

【補足】なぜ今回の調査では「病院>薬局」になったのか?

今回の医療経済実態調査では、
一般的なイメージ(薬局>病院)とは逆に、病院薬剤師の平均年収が薬局を上回る結果となりました。

しかしこれは、病院の方が“給与が高い職場”だからではなく、
「平均値が上がりやすい構造」によるものです。

ポイントは次の3つです。


① 病院の平均年収には「薬剤部長クラス」も含まれる

病院は組織が大きく、役職層の層が厚いのが特徴。

  • 薬剤部長
  • 副部長
  • 室長
  • 主任
  • 専門薬剤師

など、高年収の管理職が平均値を押し上げる構造になっています。

部長クラスでは高給取りも珍しくなく、
これが病院全体の平均値を高めている大きな要因です。


② 病院は“年功序列+各種手当”で年収が積み上がる

病院は公的病院・大学病院なども多く、手当が非常に手厚い傾向があります。

  • 住宅手当
  • 家族手当
  • 地域手当
  • 超過勤務手当
  • 夜間・休日の対応手当

経験年数が長い職員の割合も多いため、平均年収は自然に上がりやすい構造です。


③ 一方、薬局は「一般薬剤師」が大多数で平均が上がりにくい

薬局の調査は、

  • 一般薬剤師(年収450〜520万円台が中心)
  • 管理薬剤師(600〜750万円台)

と役職の幅が狭く、
スタッフ層の割合が大きいため、平均年収が上がりにくいという特徴があります。

そのため、今回の調査では
“薬局の給与が低く見える”結果になりました。


誤解を生まないために念を押しておきますが、実際の転職市場では依然として「薬局>病院」が基本です。

現場の求人相場を見れば明らかで、

  • 薬局:450〜650万円(管理薬剤師は650〜750万円)
  • 病院:380〜520万円(役職なし)

と、役職なしの薬剤師同士で比較すると、
今も明確に 薬局>病院 の構図です。

つまり今回の逆転現象は、

“病院の平均値が膨らみやすい調査構造”によるもので、現場の給与感とは必ずしも一致しない。

という点を押さえておく必要があります。


脱線しましたが、話を戻します♲

さらに深刻なのは、薬局経営そのもの。

保険薬局(法人)の2024年度損益率は
4.9%(前年5.1%から悪化)

損益率の推移を見ると、

  • 2019年度:6.6%
  • 2020年度:6.4%
  • 2021年度:5.7%
  • 2022年度:5.4%
  • 2023年度:5.1%
  • 2024年度:4.9% ← NEW

完全に“右肩下がり”で6年連続悪化。

調剤報酬が上がっても、それ以上に

  • 電子処方箋・オンライン資格確認など設備投資負担
  • 人件費増
  • 医薬品仕入れ価格の上昇
  • 調剤基本料・地域支援体制の見直し

が重くのしかかっているという構図で薬局の経営も限界といった印象です。


興味深いのは、法人規模別の損益率の差

  • 20〜49店舗:10.2%
  • 6〜19店舗:7.6%
  • 200〜299店舗:−1.2%(まさかの赤字)

店舗数の少ない中規模チェーンは健闘している一方、
中途半端に大きなチェーンだけ赤字転落という構造。

また、調剤基本料別では、

  • 調剤基本料2:6.6%(もっとも利益率が高い)
  • 特別調剤基本料A:赤字(敷地内薬局が中心)

つまり、

「チェーンが大きいほど安定」という時代は完全に終わった

ということです。


2026年度の調剤報酬改定では、

  • 在宅の集中評価
  • 地域連携薬局・専門医療機関連携薬局のさらなる見直し
  • 調剤基本料の構造再整理
  • 大手チェーンの機能偏在問題への対応

が議論される見通しです。

今回のデータを見る限り、

経営が弱い薬局ほど、改定ダメージが直撃する
のはほぼ確実です。

つまり、薬剤師にとっては、

「今の職場にいるだけ」で年収が上がる時代は終わった
「どの薬局に属すか」が年収とキャリアの決定要因になる

という時代に突入しています。

2026年度改定は“薬局再編”が本格化すると認識しておいた方が良いでしょう。


今回の調査結果から読み取れる最も重要なメッセージは、

“職場を選ぶ力”がないと、年収もキャリアも守れない時代になった

ということです。

具体的には、

  • 利益率の高い中規模チェーン
  • 調剤基本料2を算定する地域密着型の薬局
  • 在宅加算に強い薬局
  • 薬局機能の再編に適応できている法人

こうした薬局に移るだけで、
年収が年間50〜100万円変わるケースは珍しくありません。


失敗しない転職の“唯一の方法”は、プロの力を頼ることです。

薬剤師転職は、求人票だけでは絶対に判断できません。

例えば、

  • 「利益率の悪化で年収が下がる可能性がある薬局」
  • 「調剤基本料が落ちる可能性のある薬局」
  • 「在宅に偏った地雷店舗」
  • 「人件費削減で人が辞めまくっている店舗」

などは、内部情報を持っている転職エージェントでないとわかりません

だからこそ、“情報の質”で差がつく時代において、転職エージェントの活用はもはや必須なのです。

おすすめを以下に整理します。


おすすめ転職エージェント3選(現役薬局長×元人事が厳選!)

▶ ファルマスタッフ

👉 調剤薬局特化・教育体制の良さで業界トップクラス

  • 大手調剤チェーンとの提携が強い
  • 派遣・パートなど働き方の選択肢が多い
  • 職場見学や内部情報の提供が丁寧
  • 教育体制の良い薬局の紹介に強い

調剤薬局で安心して働きたい人、環境重視の人に最適。

▶ レバウェル薬剤師

👉 年収UP+スピード転職に強い“即戦力型”

  • 求人数が多く比較しやすい
  • 年収交渉が強く、収入UP実績が豊富
  • 対応が早く、最短で内定まで進める
  • 大手チェーン〜病院〜企業まで幅広い

「早く転職したい」「年収を上げたい」薬剤師におすすめ。

▶ ファルメイト

👉 派遣・高時給案件に強い“働き方自由度No.1”

  • 派遣薬剤師のサポートが非常に厚い
  • 時給3,000円以上の案件も多数
  • 単発・短期・Wワーク可能
  • ワークライフバランスを調整しやすい

「今の収入を増やしたい」「週3勤務で働きたい」方に最適。


まとめとなりますが、年収が上がらないのは「あなたの能力の問題」ではなく「構造の問題」です。

今回の調査が示しているのは、
薬局薬剤師の年収が伸びないのは個人の努力だけで改善する事は難しい
という事実です。

薬局の利益は6年連続で悪化し、賃上げのための原資は十分ではありませんでした。

法人によって損益の格差が拡大している状況で2026年の改定で弱い薬局はさらに厳しくなります。


だからこそ、薬剤師に必要なのは、

「環境を変える」という選択肢を常に持っておくことです。

この記事を読んでくれたあなたはすでに、
“動かないリスク”を理解できています。

まずは情報収集の意味でも、
転職サイトに2〜3社だけ登録しておくことをおすすめします。

キャリアは、守らないと奪われます。
2026年度改定は、その現実がより鮮明になるはずです。

しっかり行動して、取り残されないようにしていきましょう。

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