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調剤薬局におけるチームビルディングのために大切なこと5選

キャリア・転職

調剤薬局という現場は、薬剤師、医療事務、登録販売者、そして在宅対応を行うスタッフなど、多職種が連携して運営されています。加えて、調剤業務、在庫管理、服薬指導、地域連携、在宅訪問など多岐にわたる業務を少人数で回しているところも少なくありません。

こうした環境において求められるのが「チーム力」、つまり職場内の協働体制の強さです。チームビルディングがうまくいっている薬局では、ミスが減り、患者対応の質が上がり、何より働くスタッフが定着します。

今回は、調剤薬局において本当に大切なチームビルディングのためのポイントを5つに絞って、現場経験に基づいた具体例や導入のコツを含めて紹介します。


① 信頼関係の構築は「日常の声かけ」から始まる

チームビルディングの基本は「信頼関係の構築」です。信頼関係は、会議や研修で一気に作れるものではなく、日々の小さなやりとりから積み重ねていくものです。

日常の声かけが職場の空気を変える

  • 朝の「おはようございます」、帰りの「おつかれさまでした」
  • 「これ助かりました!」「◯◯さんがいて助かった!」
  • ミスやトラブルの後に「大丈夫?」「気にしないで、次一緒に気をつけよう」

このような言葉が行き交う職場には「心理的安全性」があり、安心して働ける雰囲気が生まれます。

具体的な取り組み例

  • 朝礼で「Good Job発表タイム」を1分だけ導入
  • ホワイトボードに「ありがとうボード」を設置
  • 管理薬剤師やリーダーが積極的に声かけの見本を示す

② 役割と責任範囲を「見える化」して共有する

業務の多い調剤薬局では、「誰が何をするのか」が曖昧なまま進むと、責任の押し付け合いや抜け漏れ、トラブルに発展しやすくなります。

よくあるトラブル例

  • 棚卸しが誰の担当か分からず在庫差異が発生
  • 在宅訪問の準備を誰がするか曖昧で時間が遅れる
  • 処方箋の疑義照会を誰が医師に連絡するか不明

対策:業務の「見える化」

  • 業務分担表を紙またはデジタル(Googleスプレッドシートなど)で共有
  • 月ごとの担当者ローテーションを決めて掲示
  • 「主担当+サポート役」を明確に設定

これにより、業務効率が向上するだけでなく、スタッフ同士の信頼感も高まります。


③ ミーティングやフィードバックの「場」をつくる

忙しい薬局こそ、あえて「話す時間」を確保することが重要です。人間関係のすれ違いは、言葉の不足から始まります。

ミーティングのすすめ

  • 月1回の15分間ミーティング(業務終了後や昼休みに)
  • チェックイン:「最近困ってることある?」「いい改善案あった?」
  • チェックアウト:「今日もありがとう!」「◯◯さんの意見よかったね」

フィードバック文化の醸成

  • 管理薬剤師がスタッフに「ポジティブフィードバック」する週間目標
  • クレーム事例の共有と原因分析(責めない風土づくり)

導入のハードルを下げる工夫

  • ミーティングは5分でもOK。「やらないよりやる」が基本
  • 書き出す→話し合う→次に活かす、のサイクルを習慣化

④ 感謝・承認の文化を育てる

「ありがとう」や「助かった」の言葉は、実はスタッフのモチベーションを何よりも高めるものです。無給の残業や突発業務など、スタッフが見えないところで頑張っていることがたくさんあります。

ありがちなのは「やって当たり前」文化

  • 「それくらいやって当然」
  • 「新人なんだから黙って覚えろ」
  • 「わざわざ感謝するようなことじゃない」

こういった無意識の態度は、離職や無気力を生む原因になります。

承認文化を育てる方法

  • スタッフの貢献を紙に書いて貼る「ありがとうボード」
  • 「◯◯さんのこういう動きがすごく良かったです」と朝礼で紹介
  • スタッフ評価制度に「他者承認の項目」を入れる(例:仲間への感謝コメント数)

⑤ 新人育成は「チームでやるもの」

新人の定着は薬局経営に直結する重要課題です。しかし、実際の現場では「人が育たない」「いつの間にか辞めていた」という声も少なくありません。

よくある失敗パターン

  • 教える人が固定されていて疲弊する
  • 新人が質問しづらく孤立する
  • ミスした際に叱責だけしてフォローがない

チーム育成にするメリット

  • 育成の負担が分散される
  • 新人が複数人に相談しやすくなる
  • 育成マニュアルや進捗管理が形式化されて蓄積される

実践的な取り組み例

  • 教える担当を週ごとにローテーション
  • OJT内容をGoogleドキュメントにまとめて全員で編集
  • 進捗確認シートを作成し、週1回フィードバックミーティングを実施

まとめ:良いチームは「偶然」ではなく「設計」される

調剤薬局におけるチームビルディングは、自然発生的にうまくいくことは稀です。意識して「仕組み」と「関係性」を設計していくことが不可欠です。

以下の5つを導入することで、職場の雰囲気は確実に変わっていきます:

  1. 毎日の声かけと心理的安全性
  2. 業務の可視化と役割明確化
  3. ミーティングとフィードバックの場の整備
  4. 感謝と承認を伝える文化づくり
  5. 新人をチームで育てる意識

小さな一歩を重ねることで、スタッフが長く安心して働ける薬局を実現しましょう。


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