2026年度調剤報酬改定に向けて、
薬局薬剤師・事務職員の賃上げを目的とした新たな評価が創設されることが、中医協総会で了承されました。
報道によれば、
- 薬剤師:40歳未満を対象に2年間でベースアップ3.2%
- 事務職員:ベースアップ5.7%
- 処方箋1枚当たりの新評価:中央値3.9点
と、数字だけを見ると「いよいよ本格的な賃上げが来た!」と思わせる内容です。
しかし、現場の薬剤師の反応はどうでしょうか。
「正直、あまり期待していない…」
「どうせ名目だけで終わる…」
「また忙しくなるだけでは?」
こうした“冷めた反応”が多いのが、今のリアルではないでしょうか。
なぜ、これだけ制度が整備されても、
薬剤師は「給料が上がる未来」を素直に信じられないのか。
この記事では、
今回の賃上げ評価の中身を冷静に整理しつつ、現場で何が起きるのか、そして薬剤師個人はどう動くべきかを掘り下げていきます。
今回の賃上げ評価は「何が新しい」のか?
まず、制度面を整理しておきましょう。
これまで(2024年度改定)
- 賃上げ分は調剤基本料3点増点で一律対応
- 実際に賃上げしたかどうかは薬局任せ
- 結果として、上がった薬局と上がらなかった薬局が混在
今回(2026年度改定)
- 外来・在宅ベースアップ評価料Iを参考にした新評価を創設
- 薬剤師・事務職員の賃上げに必要な金額を算出
- 医療経済実態調査データを基に点数分布を作成
- 中央値:処方箋1枚あたり3.9点
さらに、
- ベアによる給与増分
- 賞与増加分の一部
- 法定福利費の増加分
まで含めた設計になっています。
つまり国としては、
「賃上げに“使えるお金”は、ちゃんと用意しました」
という立場です。
それでも「給料は上がらない」と感じる決定的な理由
問題はここからです。
① 賃上げは“義務”ではない
今回の評価は、
賃上げをした薬局を評価する仕組みであって、
- 賃上げしなければならない
- 賃上げ率を守らなければならない
という強制力はありません。
つまり、
- 経営が苦しい
- 人件費を増やしたくない
- 他のコストに回したい
こう考える法人があれば、賃上げは最小限、あるいは見送りも可能です。
制度があっても、最終判断は経営側にあるという構造は、何も変わっていません。
② 対象は「40歳未満の勤務薬剤師」
ここが、現場で最もモヤっとしやすいポイントです。
賃上げ支援の対象は、
- 40歳未満の勤務薬剤師
- 事務職員
管理薬剤師、薬局長、40代以上の中堅層は、制度上は“想定外”です。
現場では今後、こんなことが起きやすくなります。
- 若手は少し上がる
- 中堅・管理職は据え置き
- 責任はベテランに集中
結果として、
「責任は増えたのに、報酬は変わらない」
という不満が、確実に蓄積していきます。
③ 新評価=新しい事務作業
森昌平委員(日薬副会長)が指摘した通り、
評価が増える=書類が増えるのが医療業界の現実です。
- 法人単位での給与総額管理
- 賃上げ額の算出
- 事業所ごとの按分
- 根拠資料の作成・保存
特に調剤併設ドラッグストアや多店舗法人では、
管理薬剤師・薬局長の負担増は避けられません。
給料が微増する一方で、
- 業務量
- 精神的負担
- 責任
が増えるとしたら、
それを「前向きな賃上げ」と感じられるでしょうか。
この制度が生む「薬局間格差」というもう一つの問題
東京大学の飯塚委員が指摘した、
病院薬剤師と薬局薬剤師の偏在問題。
実は今回の制度、
この偏在をむしろ加速させる可能性があります。
なぜか?
- 体力のある法人
→ 賃上げを実行し、人材を囲い込む - 余裕のない薬局
→ 賃上げできず、人が流出
つまり、
「賃上げできる薬局」と「できない薬局」
の二極化が進みます。
そして、その影響を最も受けるのは――
現場で働く薬剤師個人です。
多くの薬剤師が「分かっていても動けない」理由
ここまで読んで、
「確かに、このままでいいのか不安…」
と感じた方も多いと思います。
それでも、多くの薬剤師は行動しません。
なぜでしょうか。理由はシンプルです。
- 忙しくて考える余裕がない
- 今より悪くなるのが怖い
- 転職=負け、逃げだと思っている
これは個人の弱さではなく、
人間の行動心理として自然な反応です。
だからこそ、
「本当に限界が来たとき」には、
もう選択肢が残っていないことも少なくありません。
転職は“辞めるため”ではなく“判断材料”を持つためにある
ここで大切なのは、
今すぐ辞めるかどうかではありません。
重要なのは、
- 今の職場しか知らない状態
- 他を知った上で今を選ぶ状態
どちらで働き続けるか、です。
後者のほうが、
圧倒的に精神的な余裕があります。
\登録無料、解約はいつでもOK!/
なぜ薬剤師は転職エージェントを使うべきなのか
転職サイトを眺めるだけでは、
- 実際に賃上げしているか
- 評価制度が形骸化していないか
- 管理職の待遇はどうか
こうした本音の情報は分かりません。
薬剤師専門の転職エージェントは、
- 調剤報酬改定後の法人の動き
- ベア実績の有無
- 人が辞めている理由
といった、
求人票には書けない情報を持っています。
「登録するだけ」で得られるもの
転職エージェントに登録しても、
- 転職を強制されることはありません
- 今の職場に知られることもありません
得られるのは、
- 自分の市場価値
- 他法人の給与水準
- 今後2〜3年のキャリア戦略
です。
これは、
賃上げ制度が不透明な時代における
最強のリスクヘッジです。
「でもどこの転職エージェントを使えば良いのか分からないよ…」
そんな方に向けて、現役薬局長×元人事の目線で厳選した転職エージェントを3つ紹介しておきます👇
▶ ファルマスタッフ
👉 調剤薬局特化・教育体制の良さで業界トップクラス
- 大手調剤チェーンとの提携が強い
- 派遣・パートなど働き方の選択肢が多い
- 職場見学や内部情報の提供が丁寧
- 教育体制の良い薬局の紹介に強い
\調剤薬局やドラッグストアで安心して働きたい人、環境重視の人に最適/
▶ レバウェル薬剤師
👉 年収UP+スピード転職に強い“即戦力型”
- 求人数が多く比較しやすい
- 年収交渉が強く、収入UP実績が豊富
- 対応が早く、最短で内定まで進める
\「早く転職したい」「年収を上げたい」薬剤師におすすめ/
▶ ファルメイト
👉 派遣・高時給案件に強い“働き方自由度No.1”
- 派遣薬剤師のサポートが非常に厚い
- 時給3,000円以上の案件も多数
- 単発・短期・Wワーク可能
- ワークライフバランスを調整しやすい
\「今の収入を増やしたい」「週3勤務で働きたい」方に最適/
まとめ:賃上げ評価が新設された今こそ、動いた人が得をする
今回の制度改定は、
薬剤師にとって「追い風」である一方、
- 格差
- 負担増
- 評価されない層の固定化
という影も同時に生みます。
だからこそ、
「制度に期待する」より
「自分で選べる状態を作る」
ことが、これまで以上に重要になります。
転職するかどうかは、
情報を持ったあとで決めればいいのです。
まずは一度、
今の職場以外の世界を知ることから始めてみてください。
それは逃げではなく、
プロとして自分のキャリアを守る行動です。
▼家で眠っている参考書や教科書、捨てるくらいならお金にしませんか?
▼参考記事はこちら




コメント